2009-11-30

これからの目標は?

これからの我々の目標はどこにおいたらいいのだろうか?

単純に北欧型のいわゆる「福祉国家」はグローバル化の進行で成立が難しい。政府の役割は小さくならざるを得ないだろうから。その分社会の役割を大きくする必要がある。個人とその家族、家族を育む地域社会などの役割、近代化の過程で縮小してきたこれらの小集団から大集団まで、その「包摂性の回復」ができるかどうかに日本人の「しあわせ」が掛かっている、と思う。

明治維新以来の日本社会は、加藤周一さんのことばを借りれば、非人格化、非個人化、非人間化の道をひた走ってきた。その失ったものの大きさに今の日本社会は慄いている。

これを解決する手段として、国家像の転換を迫られている。マルクス主義理論の用語を使えば、開発独裁国家から近代民主国家へということになる。社会学者の宮台真司さんの言い方を借りれば「お任せする政治」から「引き受ける政治」へ、つまり「市民社会」へということである。民主党の言い方では、官僚主導から政治主導へ、中央集権国家から地域主権国家へ。

国家も企業も社会の一集団でしかない。役割は限定的だと考える。むしろ社会の役割の大きさ、それは我々「市民」の役割の大きさを意味するが、を考える。それは冒頭の大きな国家像としての「福祉国家」とはかなり違ったものになるだろう。これをヨーロッパの政治理論では「第三の道」といったりする。またすべてをお任せする企業一辺倒の生活からの決別でもある。

個人と家族と地域社会の再興、これが我々のこれからの目標にならなくてはならない。目的は我々一人ひとりの「しあわせ」である。




2009-11-29

加藤周一さんのこと

加藤周一さんが亡くなってもう一年が過ぎようとしている。私にとって加藤さんの存在感が愈々増して来ているように思われる。毎月楽しみにしていた「夕陽妄語」を読めなくなったことだけではない、加藤さんの言辞の中にいつも混迷の中での指針を読み取ろうとしていた自分を感じている。その喪失感は計り知れない。


岩波書店から「加藤周一自選集」が毎月一冊ずつ刊行され始めた。今ではこれを読むことが楽しみの一つになっている。併せて「加藤周一著作集」(平凡社)も読み直している。

第二巻「現代ヨーロッパ思想註釈」の末尾に「サルトル論以前」という小論が収められている。この著作集の為に書き下ろされたものである。その中の文章に次のような件がある。

「日本でのサルトルから私が強い印象をうけたのは、ほとんど圧倒的なその知的能力からだけではなく、またおそらくはそれ以上に、その人格の人間的な質からであった。彼と何人かの人々と同席して、私は何度か、彼が誰に対しても全く同じ態度で接するのをみた。誰の話でも、注意深く、ほとんど聞き入るという態度で、終わりまで聞く。彼の能力を以ってすれば、相手の程度をたちまち見破ることは、極めて容易であったにちがいない。しかしサルトルが誰かの話を中断するということは、決してなかった。(略)第二次大戦後の世界でもっとも影響力の大きかった哲学者は、極東の無名の男女の誰とでも、また無名である故にフランス政府に逮捕されたパリの「マオイスト」の青年の誰とでも、基本的に平等な人間として、自分自身を感じていたにちがいない。それはあきらかに知的な結論ではなく、ほとんど感覚的な事実であり、いわばその人格の直接与件とでもいうべきものである。私はサルトルに、ほとんど比類を絶した人間的な温みを感じた。/その今日までの行動のなかで、私の知るかぎり、サルトルが彼自身の利益や地位や安全にとって、不利な行動をとった例は多いが、有利な行動をとった例は、一つもない。この人には、支配する側ではなく支配される側の、抑圧する側ではなく抑圧される側の、すなわち権力とその「番犬ども」以外のすべての人間の、誰の問題でも彼自身の問題とすることができるたしかな能力、稀な、というよりもほとんど信じ難い能力が、備わっているのだろう、と思う。その能力は、根元的に倫理的なものである。あるいは、倫理的価値の根拠は、そのような人間の能力を信じるところにしかありえない、といえるのかもしれない。」

何と美しい文章であろう。サルトルの「倫理的な人間」としての本質を賛嘆する加藤さんの気もちが率直に語られていて感動的だ。しかしこれはまさに加藤さん自身のことを語っているように私には感じられる。

ある小さなサークルに加藤さんが来られて話をされたことがあった。話の内容はぼんやりとしか覚えていない、しかしその折の加藤さんの態度は鮮明に思い浮かべることができる。それは加藤さんが賛嘆したところのサルトルの態度そのままであった。発言している人の顔をじっと見つめながら「聞き入る」加藤さんの姿は、まさしく加藤さんの「人格の人間的な質」から出たものであったろう、と思う。



つぶやき by Nyahsu5656 Sat, Nov 28

  • 12:40  つぶやき by Nyahsu5656 Thu, Nov 26: 09:49  New Blog Post: かいじゅうたちのいるところWhere The Wild Things Are - 私のお気に入.. http://bit.ly/7OlEkf
  • 13:19  ラクダ6千頭、飲み水求め町襲撃 http://ow.ly/Gm3u どこの国のこと? オーストラリアが正解!野生のラクダが100万頭!
  • 16:30  ここでも「戦艦大和」現象か?http://ow.ly/GnAS ガラパゴス化はあらゆる面に観察されるという日本とは何なのか? http://ow.ly/GnBL 冷静によく考えよう。 #shiwake1 #shiwake2 #shiwake3
  • 16:48  落下の王国The Fall を観た。 http://ow.ly/GnJL 私にとっては、日頃あまりお目にかかれないインドの建築群を見れる楽しみが大きかった。映像の作り方も個性的で魅力的。インドは歴史的に大きな影響を受けている近い国だったのに最近遠い国になっている。 #EIGA
  • 17:10  この意見に賛成する。「情報公開」で最も困るのは誰か? http://ow.ly/Go3h
  • 17:14  「悪徳ペンタゴン」の犬!「民主主義の敵」と言っておこう。 http://ow.ly/Go5P
  • 17:33  この国のマスゴミの体たらくを見ると、改革の本丸はマスゴミだ、との感を強くする。記者会見の開放と同時に、新聞の再販制度の廃止による公正な競争の促進、クロスオーナーシップの禁止によるメディア集中の排除、日本版FCCによるメディアの独立性の確保など。発展途上国との自覚が必要、日本は。
  • 17:46  自殺。日本の病巣の深刻さを象徴する。RT @yahooj_topics: 那智勝浦町長 自宅で首つり死亡 http://bit.ly/34iKp 警察庁の資料によると2008年の自殺者数は3万2249人。1998年以来11年連続で年間の自殺者数が3万人を超えた。
  • 19:12  わが家はおでん。暖かで気分が出ません。温暖化効果か、単なる暖冬なのか。どうしたこった?因みに、私、冷え症なのですがね。
  • 19:33  官僚は「身分」だ。「官僚主権国家」。官僚が「身分」で「ある」ことから「職業」に「なる」。これは、まさに教科書どおり、絵に描いたよな「近代化=市民社会化」だ。これがあからさまになったことが「事業仕分け」の最大の功績だろうと思う。 http://ow.ly/GpLq 「無血革命」
  • 19:51  悪い冗談だろう。犬察自らが「憲法」を熟読する必要があるんじゃないかい?ウヨク広報紙3Kさんよ。RT @hounavi: [Web] 女性検事が麻布中で出張授業 MSN産経ニュース http://bit.ly/6jeIOE
  • 20:03  永井荷風人気か。雑誌「東京人」。題して「永井荷風の愉しい孤独」だそうな。生誕130年、没後50年。「恋仇荷風」(小沢昭一)、「僕はそこまで、人間をさらけ出せない」(新藤兼人)、「対談川本三郎、近藤富枝 荷風がいたから、東京は楽しい」、「シングル・シンプル・ライフを読む12冊」。
  • 21:14  ご参考:「民主主義が一度もなかった国・日本」 (幻冬舎新書 み 3-2) 宮台 真司, 福山 哲郎 (著)¥840。題名がいいでしょう。(私註:発展途上国=開発独裁国家・日本) http://ow.ly/GqZe あるお馬鹿な大阪人のカスタマーレビューにも注目。
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2009-11-28

つぶやき by Nyahsu5656 Thu, Nov 26

  • 09:49  New Blog Post: かいじゅうたちのいるところWhere The Wild Things Are - 私のお気に入り絵本「かいじゅうたちのいるところWhere The Wild Things Are」( http://ow.ly/164o8d
  • 16:40  名前を変えるよりは顔を変える方が先 http://ow.ly/FMNG 冗談か、はたまた本気か? 落ちるとこまで落ちないと分からんらしい。自己反省のひとつもようできんようだ。政党としての「役割」が完全に終わっとるわ(冷笑)。
  • 17:37  自滅党の再生? んなもん無理でしょう。歴史的役割を完全に終了しつつある。政権交代が「終わりの終わり」へと駒を進めた。来年の参議院選挙で「終わり」のゴングが鳴るであろう。その後は・・・。 http://ow.ly/FN9U http://ow.ly/FNpF
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Madredeus: Ainda





2009-11-25

かいじゅうたちのいるところWhere The Wild Things Are

私のお気に入り絵本「かいじゅうたちのいるところWhere The Wild Things Are」(モーリス・センダックMaurice Sendak著、 じんぐう てるお翻訳、冨山房)がなんとほんとの「着ぐるみかいじゅう映画」になった。慶賀に堪えない。わくわくものである。FaceBookでもうすでに190万人近いFanが記録されている。まだ観てないので予告編をご紹介するしかないのが残念。












「普通に接する」ということ

何年も前の話で恐縮だが、ある団体の沖縄ツアーに参加したことがある。観光ではなく沖縄の抱える問題、特に米軍基地の実態と平和運動の実際を知りたいという目的で沖縄各地を訪れた。伊江島で長く反戦運動をされた阿波根昌鴻さんの「反戦資料館」を見学した折のこと。その時、阿波根さんはからだの具合が優れないということで、夜のミーティングには代わりのスタッフの方が来られて懇談をした。その方は障害者で車椅子を使っておられた。阿波根さんを初めとする伊江島の皆さんの反戦運動のことを中心にいろいろな質問が出て、それに対して的確で説得のある話をされていたのだが、私はそれこそ場違いな質問をしてしまった。その時のその方の応答が今でも心に残っている。私は「障害者の方と普段あまり接することがないのでお尋ねします。障害のある方に健常者はどのように接したらいいのでしょうか?」と質問した。今でも無知で失礼な質問だと思うが、それに対して、「普通に接してもらえればいいのではないですか。特別にかしこまって接してもらわない方がいいのでは」という意味のことを言われた。その「普通に接する」ことがなかなか難しい。その折のことを思い出す記事に接したので、ご紹介したい。

(引用開始)

レクスプレス 障害をもつ労働者の闘いの日々 (「イル・サンジェルマンの散歩道」より)
Le parcours du combattant des travailleurs handicapés
Par Caroline Politi, publié le 17/11/2009

今週(11月16日から22日まで)は、障害者採用促進週間が実施されて13年目である。この週間は、障害者がいまだに直面する困難さについて現状を知る良い機会である。

履歴書の山、他の人より意欲をもった求職者、数十人の求人係・・・ どこにでも見られる求人の風景だろうか?まったく違った。13年前から、障害者の社会、職業への参加を促進する団体であるAdapt が、雇用を促進する週間を実施している。実施計画では、障害を持つ求職者および労働者と結びつくために、フランス全国をまわって訪ねる。

障害者の失業率は、今日傷病者の2倍となっている。高学歴をもつ障害者でさえ、仕事を見つけることは茨の道である。パリ弁護士会から免状をあたえられた弁護士Murielle Garnezは、10年以上も失業状態であった。「私は可の上の成績で弁護士の免状を取得し、名の通った弁護士事務所で実地研修を受けたわ。でも私が求職活動を始めてから、一度も採用されることはなかった。雇い主の大部分は、私の障害が顧客に不快な思いをさせるのではないかと思ったのねと彼女は証言した。この若い娘はフランセイズ・デ・ジュウ(トゥール・ドゥ・フランスのチーム)の法律事務所で仕事を見つけることができたばかりである。しかしAdaptの団体は、現在90,000人近くの障害者が、この2年半以上もの間失業状態にあるを指摘する。

世論を喚起するキャンペーンが数多くなされているが、差別にブレーキをかけるまでにはいたっていない。「障害者と接することに慣れていない人は居心地が悪く感じるのよ。たとえ親切で思いやりのこころをもっていたにしても、私たちにどのように接してよいかわからないと感じるんだわ」とパリの高校の図書館につとめるFloriane Andreは語った。彼女は、平衡障害をもっている。「私の車椅子は、いわば他人との間にある柵なのよ。私のほうに歩いてくるのをためらう人をよく見かけるけど、ちょっと不安になるんでしょうね」と、Helen Davidは語った。彼女は熟練化契約を研究しているコミュニケーション学部の、23歳の学生である。「でもそんなこと、私にはすこしも心の負担にならないわ。そう、それどころか、私が自立できるようになる道具なのよ」と付け加えた。

バリアフリー化が遅れている企業

とはいえ1987年以来、20名以上の従業員を擁する企業は、少なくとも6%の障害者を雇用するように義務付けられた。従わない場合は多額の罰金を科せられる。にもかかわらず大部分の企業が心得違いをしており、障害で苦労している人を雇うよりも罰金を払うほうを選ぶのである。

自分の実力を発揮できないって、とてもフラストレーションがたまるのよ

大部分の大企業が障害者に対応した施設を備えていたとしても、中小の企業はまだ遅れた状態のままである。入り口に勾配をつけるとか、働きやすい職場環境をつくるとか、トイレに手すりをつけるとか・・・そうした努力をしている企業はまれである。車椅子で働ける設備へ投資する資金がないので、体が不自由な労働者を雇うことができないでいる企業も多い。Helen Davidは、それについて辛い経験をした。「私はいくつかの小さな職業紹介所にたくさんの履歴書を送ったわ。そこで、ほぼ50%の割合で、企業が障害者のためのバリアフリーをつくれないでいると聞かされたの。自分の力を発揮できないって、とてもフラストレーションがたまることなのよ」

それでもまだ、Adaptの代表であるEmmanuel Constantは楽観主義者である。彼が障害者の雇用を推進する週間を始めてから、職業をとりまく環境のなかに小さな革命が起こった。「考え方が変わってきた。企業は、障害者がしばしば非常に意欲を持った労働力の宝庫であるということに気がついたのだ。このことは企業に多くのことをもたらす。以前は車椅子の人が働くということは考えられないことだった。今は次第に受け入れられている」

(引用終了)

「普通に接する」ことが何故難しいか。「普通に接しない」ことは何を意味するか。

後者の意味は、明確に「差別」を生むということである。弁護士資格を持ちながら就職先がなかった彼女が、「雇い主の大部分は、私の障害が顧客に不快な思いをさせるのではないかと思ったのね」という事態が生じることは説明を要しない。ところが、話はそこで終わらない。では「差別を生まないためには「普通に接する」ことが必要だと分かった。しかし、そのために私たちは何をする必要があるか、というより、何をする義務があるかという問いである。その問題が仏国ではまだ完全には解決されていないという報告である。

翻って日本国ではどうか。これはあるインターネット放送番組での見聞である。民主党の比較的若手の有力議員が出演していた。福祉関係に関心があると本人は話していた。その彼が「障害を持っている人もできるだけ自由に自分の人生を選択できる社会を作ってあげたい。そのためにスタートラインを揃えてあげる必要がある」と話すのを聞いて、コメンテーターが「福祉政策はお恵みで『やってあげるもの』ではない。当然の『権利』だ」と応答していたのが印象に残っている。これは一議員の一発言ではある。しかし、日本の現状をよく象徴していると思う。

この記事を読んで、他にもいろいろと思いをめぐらした次第。


2009-11-20

つぶやき by nyahsu5656 Thu, Nov 19

  • 07:39  六ヶ所村で過去97日間も放射能雲 http://ow.ly/Dvo6 日本国というところは「事実」というものをないがしろにすることはなはだしい。JR西日本・・・。最も罪が重いのが「原子力」利権屋の輩!やつらと結託する報道すべきことを報道しないマスゴミ連中。日本の闇。
  • 08:15  [事業仕分け] なぜだ!?事業仕分け人と大臣が"ドンパチ" http://ow.ly/DvRn 空っぽの頭に官僚の都合のいい情報を吹き込まれた「ヘタレ」大臣の体たらく。いつまで官僚の掌で「政治」をするつもりか。民主党の姿勢が問われている。
  • 08:20  つぶやき by nyahsu5656 Tue, Nov 17: 10:18  天下り、非公表の「嘱託」扱いで高給雇用/厚労省3法人 http://ow.ly/CUCZ 役人という種族は、まぁ、あの手この.. http://bit.ly/1TNVtE

2009-11-19

つぶやき by nyahsu5656 Tue, Nov 17

  • 10:18  天下り、非公表の「嘱託」扱いで高給雇用/厚労省3法人 http://ow.ly/CUCZ 役人という種族は、まぁ、あの手この手で「天下り先」を「創造」するものである。その能力たるや驚くべき代物だ。 #shiwake1 #shiwake2 #shiwake3
  • 10:25  需要なき公共事業・504億円事業の使用率は0.2% http://ow.ly/CUHw ここまでくると唖然。当事者はおそらく大真面目に「仕事」をしていると思っているのだろう。それを想像するだけで可笑しさではらわたが捩れそうだ。しかし・・・ #shiwake1 #shiwake2 #shiwake3
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ENYA - a day without rain

2009-11-16

つぶやき by nyahsu5656 Sun, Nov 15

  • 00:00  つぶやき by nyahsu5656 Fri, Nov 13: 00:02  犬の鳴き声、迷惑代6万円: こんな記事を読んだ。そしてブータンを想った。(引用開始)犬の鳴き声、迷惑代6万円 隣室の飼い主に.. http://bit.ly/a3KBh
  • 07:33  永井荷風著「妾宅」の反語性を私は愛する。「形ばかり西洋模倣」の近代化の成れの果ての現代。「恐れ多くも天下の御政道を云々したとて何になろう」と考えていた彼ほど正確に時代を見抜いていたものはいなかったという逆説が面白い。「(昭和二十年)五月初三、くもりて風邪甚冷なり。新聞紙ヒットラ、ムッソリニの二兇戦い敗れて死したる由を報ず。天網疎ならず平和克服の日も遠きに非らざるべし」(永井荷風著「罹災日録」)。この断固たるファシズム否定の態度は当時としては稀有なものだ。右往左往して何になろう。荷風先生を読むに如くなし。

2009-11-15

つぶやき by nyahsu5656 Sat, Nov 14

  • 05:09  つぶやき by nyahsu5656 Fri, Nov 13: 00:02  犬の鳴き声、迷惑代6万円: こんな記事を読んだ。そしてブータンを想った。(引用開始)犬の鳴き声、迷惑代6万円 隣室の飼い主に.. http://bit.ly/a3KBh
  • 09:55  New Blog Post: つぶやき by nyahsu5656 Fri, Nov 13 - 00:02  犬の鳴き声、迷惑代6万円: こんな記事を読んだ。そしてブー http://ow.ly/161xce
  • 15:08  キー・ラーゴ: ジョン・ヒューストンJohn Huston監督「キーラーゴKey Largo」(1948年)を観た。マクスウェル・アンダーソンの同名原作戯曲からの脚色した作品。ハンフリー・ボガートHumphrey Boga.. http://bit.ly/2twrkc

2009-11-14

キー・ラーゴ Key Largo

ジョン・ヒューストンJohn Huston監督「キーラーゴKey Largo」(1948年)を観た。マクスウェル・アンダーソンの同名原作戯曲から脚色した作品。ハンフリー・ボガートHumphrey Bogart、ローレン・バコールLauren Bacall、エドワード・G・ロビンソンEdward G. Robinson出演。


なんと言っても陰影のあるボガートの魅力に尽きる。映画の公開が1948年である。第二次世界大戦が終わって3年しか経ていない。戦争で勝利したものの人びとの心の傷はまだ癒えていない。ボガートは戦争が終わり生きる目的を失った元兵士の虚無を背負っている。世間の戦争における英雄への賛美や畏敬も彼にとっては素直には受取れない。一方、戦死した兵士の遺族の悲しみも存在する。戦勝の気分の裏に隠れた戦場で共に戦って生き残ったものや戦死者の遺族の悲しみと心の傷。その魂の回復がこの映画の主題である。そんな彼らと対照的なのが、私利私欲のために人を殺すことを何とも思っていない悪党たちである。彼らを最後は打ち負かし、未来を生きる意味を見出す元兵士。そしてその彼に救われ共に生きる希望を得る戦争未亡人。戦後娯楽映画の典型的な型がここにあるのではないだろうか。黒澤明監督の「酔いどれ天使」(1948年)や「野良犬」(1949年)を思い出す。陰影に富んだ大人の魅力のボガードとエネルギッシュで直情的な青年を演じた三船、この対照も面白い。

第2次大戦の復員将校フランク・マクラウド(ハンフリー・ボガート)が、フロリダ半島の南の小島キー・ラーゴに、イタリア戦線で失った部下の父、その島でホテルを経営しているテンプル老人(ライオネル・バリモア)と部下の未亡人ノーラ(ローレン・バコール)を訪ねる。部下の戦死の様子を話し家族に悔やみを言うためである。ところがそのホテルには、ギャングの頭目ジョニイ・ロコ(エドワード・G・ロビンスン)の一味が秘密の取引のために滞在していた。折りしも、大型のハリケーンがキーラーゴを襲う。ロッコがハリケーンを怖がっている様子に口ほどにもないと皆に蔑まれる滑稽も映画の薬味。その間のホテル内での殺人などの緊迫した場面がつづき、最後にジョニイ・ロコ一味がフランク・マクラウドの運転するボートでキューバへ逃走しようとするが、フランクの活躍で一味は皆殺しになるという筋書き。引き上げる船を操縦するボガートの満足げな、ちょっと大げさなのではと思えるぐらいのあからさまな笑顔が印象的。

主題とは関係ないが、フィルムの保存状態が素晴らしいのには、いつもながら感心させられる。文化としての映画への尊敬があるのではないかと思ったりする。単なる物量の話ではない。小津監督や溝口監督、山中監督など日本の映画監督の貴重な作品の多くが失われ、保存状態も良くない日本の現状を考えるとまことに羨望の念を禁じえない。

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つぶやき by nyahsu5656 Fri, Nov 13

  • 00:02  犬の鳴き声、迷惑代6万円: こんな記事を読んだ。そしてブータンを想った。(引用開始)犬の鳴き声、迷惑代6万円 隣室の飼い主に東京地裁 2009年11月12日 19時26分東京のJR渋谷駅近くのマンションに住む男性が、隣室か.. http://bit.ly/3g3iiV
  • 01:41  独立した個人よ、出でよ!: 事業仕分けについては、いろいろな意見が飛び交っている。ここに、医師で厚生労働省医系技官の木村盛世さんのある日のTwitterへの「つぶやき」がある。ここに、この国の中枢部にある組織の劣化に抵抗す.. http://bit.ly/TtKKh
  • 02:40  「オバマ対鳩山・2009沖縄をめぐる闘い/ガヴァン・マコーマック」 http://ow.ly/BG0c 「「不平等」に固執する米/問題の核心はグアム協定」「植民地主義そのもの」「最後通牒」「消える期待感」 マコーマック豪国立大学名誉教授の分析は、まことにまっとうな見解である。

2009-11-13

つぶやき by nyahsu5656 Thu, Nov 12

  • 00:47  大体政治の話なんてのは趣味じゃないんだけどね、ほっとけないからしょうがないので手を突っ込んでるだけ。ほんとはそんなことには関わらず、好きな映画を見たり、音楽を聞いたり、駄文を書いたり、虫や花を観察してるほうがどれだけ楽しいことか。そんなもんですわ。
  • 00:55  山中貞雄監督の現存する映画3本を見た。彼は28歳で戦病死した。皆に才能を惜しまれた。黒澤監督と同学年であったから、生きていればどれだけの映画を作ってくれたことか。15年戦争は許せない。誰がどんなごたくを並べようと戦争は理不尽である。

独立した個人よ、出でよ!

事業仕分けについては、いろいろな意見が飛び交っている。医師で厚生労働省医系技官の木村盛世さんのある日のTwitterへの「つぶやき」を引用させていただく。
ここに、この国の中枢部にある組織の劣化に抵抗する一個人がいる。一人でも多くの木村さんのような「個人」が出てくることが、この国の「希望」であろう。

(引用開始)

「kimuramoriyo」 2009年11月12-13日

現在進行形の業務仕分け会議。傍聴していた医療政策局長は「いざとなれば政務三役に責任取らせれば良い」と記者達を前に豪語したそうだ。これが官僚のやり方。

長妻大臣は官僚の酷さと恐さを知らない。それに気が着いた時には「時既に遅し」となっては困る。

業務仕分けとは、財務省主計局がやっていた仕事を公開でやりましょう、ということだ。公開と言うと聞こえは良いが、良いことばかりではない。

従来の予算編成過程では、主計局は相手官庁に無理難題をいう。理不尽なことを言っても財務省として担げる理屈が帰ってくるのを待つ。すなわちプロ同士の丁々発止が繰り返される。ところが事業仕分けは予算の素人の無責任な発言で決まる。仕分け人の発言が正論であるという保証はない。

仕分け担当者が「無駄だ無駄だ」といって予算を削ってくれるれば財務官僚は喜ぶ。なぜならそれが彼らたちの" raison d'etre"であるからだ。しかし事医療になると事は深刻である。

医療費削減にいたらなくても「補助金事業にもっと予算をつけよう」などと決定されたら大変だ。診療報酬は病院に入るが、補助金事業は医系技官があやつり、現場の医療機関を脅すための大いなる手段だからだ。診療報酬上がらず補助金増えては医療崩壊はさらに進む。困るのは国民だ。

もはや日本の医療は崩壊を始めている。業務仕分けの他に抜本的を体制を変えることが絶対に必要だ。どのような体制にするかは、官、民、各界が本音で議論をぶつかり合わせる以外にない。

事業仕分けチームの基本的スタンスは、「最終的に診療報酬の総枠を増額するかどうかは行政刷新会議の関知するところではなく、あくまで削れるところを見つけ出して削るのが行政刷新会議の仕事」とのことである。これでは現場は救われない。

官、民、各界での議論の場としては、先日行われた「現場からの医療推進改革協議会」シンポジウム、あるいは言論NPOなどをもっと活用するべきだと思う。

厚労省改革は容易いことではない。感染症対策一つを見ても欧米から50年以上遅れている。ワクチンを国民分そろえることすらままならない。こんな酷い状況でも諦めずに変えてゆかなければならない。そのためには内部にとどまり、言い続けることが必要なのだ。

意見を言えば反響も多い。心ない書き込みや批判に対しては落ち込むこともしばしば。そんな時は「応援メッセージを書きとめておき何度も見る」。これは齋藤孝氏から学んだこと。応援メッセージのほうが批判よりも何十倍も多い。私の勇気の源だ。どんな意見にも折れない葦のようでありたい。

人は裏切る、人は嘘をつく。他人を信用してはいけない。それは確かに正しい。しかし、人間がいなくなれば国は国として成り立たなくなる。人との対話を避けていては政策も経済も語るに値しない。

(引用終了)

木村盛世オフィシャルWEBサイト

木村盛世さんの twitter Home

マル激トーク・オン・ディマンド 第435回 (videonews.com 2009年08月08日)
「今の霞ヶ関では日本をパンデミックから守れない」


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2009-11-12

犬の鳴き声、迷惑代6万円

こんな記事を読んだ。そしてブータンを想った。

(引用開始)

犬の鳴き声、迷惑代6万円 隣室の飼い主に東京地裁 2009年11月12日 19時26分

東京のJR渋谷駅近くのマンションに住む男性が、隣室から漏れるダックスフント2匹の鳴き声で精神的苦痛を受けたとして、飼い主に50万円の慰謝料などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は12日、6万円の支払いを命じた。

植垣勝裕裁判官は、男性の部屋で聞こえる鳴き声の音量は48~59デシベルで「一定の精神的苦痛を感じたことが認められる」と判断。さらにマンション管理組合の規約で「ほかの居住者に迷惑または危害を及ぼす恐れのある動物」の飼育が禁止されていることから賠償責任を認めた。

判決によると、飼い主は2006年、マンションの別の部屋で2匹を飼い始め、昨年4月に男性の隣室へ引っ越した。

飼育当初から管理組合が「近隣で苦情が出ている」と繰り返し注意。飼い主の長女が今年2月、2匹を連れてペット飼育が可能な物件に転居したという。

(共同)

(引用終了)

一方、ブータンのお犬様の悠々たる様を見よ。







事はお犬様の話ではない、人間様の「幸福度」の話である。

因みに、ブータンでは、国家目標の指標として「GNH」という概念を掲げている。


The King said that "Gross National Happiness is more important than Gross National Product."


(ブータンは立憲君主制の国。Gross National Happiness国民総幸福!)

これらのお犬様あって、この子どもらあり。



そして、この男の面魂がある。


さらに、これらの女たちの屈託の無い笑顔がある。




何を目標にすべきなのか? 明治維新後の日本の近代化の結果としての今を考える。

幸福(しあわせ)を願う権利は誰にでも平等にある。


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つぶやき by nyahsu5656 Wed, Nov 11

  • 05:38  RT @hanayuu: はてなブックマーク騒動で「はてな」側が敗訴 | http://kitamakura.seesaa.net/article/132587256.html 問題の通称:松永英明なる人物は、元オーム信者らしい?
  • 05:39  つぶやき by nyahsu5656 Tue, Nov 10: 07:02  ベルリンの壁を誰が建てたか。誰が建設しのか?分からないが、58%。建設目的は?分からないが、50%。歴史教育はどこの国でも大.. http://bit.ly/1XnbKa
  • 10:01  New Blog Post: つぶやき by nyahsu5656 Tue, Nov 10 - 07:02  ベルリンの壁を誰が建てたか。誰が建設しのか?分からない?http://ow.ly/160RaC
  • 11:37  させていただいております、とは何だ?誰が主体なんだ?典型的な「無責任」ことばだな、官僚の。 #shiwake1 #shiwake2 #shiwake3
  • 11:42  あっさり、廃止! なんか気持ちいいですなぁ。お掃除、お掃除、お掃除だ。 #shiwake1 #shiwake2 #shiwake3
  • 11:47  ○○してございます。なんだかなぁ。しつこいようですが、官僚言葉に違和感を感じるなぁ。もっとまともな日本語から始まんじゃないのか? #shiwake1 #shiwake2 #shiwake3
  • 13:07  いらないものに優先順位つけてもしかたない。いるものの中で優先順位つけましょうか、となるんじゃないですか。RT @tatsujik: その通りだと思う。RT @j_machikado: "「要、不要より優先順位示せ」 #shiwake1 #shiwake2 #shiwake3
  • 13:16  そこを議論してんじゃないのですか。官僚は天下り先確保の為に「要」ってんでしょ。国民から見れば「不要」ってことでしょ。 #shiwake1 #shiwake2 #shiwake3
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2009-11-11

つぶやき by nyahsu5656 Tue, Nov 10

  • 07:02  ベルリンの壁を誰が建てたか。誰が建設しのか?分からないが、58%。建設目的は?分からないが、50%。歴史教育はどこの国でも大変みたいだ。その内、日本でも日米が戦争したことも忘れさ去られるときが来るのだろうか。
  • 07:14  財務省が「虎の威を借る狐」になっているようだ。民主党政権のスタッフ不足は致命的ではないか。米国のようにとはいわないが、もっと官僚ではないスタッフを大臣や副大臣、政務官に漬けないと、官僚の思うままに動かされてしまう。現にそうなっているみたいだ。最重要な課題ではないか。しっかりしろ。
  • 07:19  後期高齢者医療制度も廃止できないような情報を官僚に詰め込まれたんだはないか。長妻先生も孤軍奮闘では限界があることが分かる。スタッフ不足は民主党政権の足枷になっているように見える。そのうちに支持率が下がりやりたいこともほんとにできなくなる可能性すらある。準備不足!
  • 07:26  今日、山中貞雄監督の映画「丹下左膳余話」「河内山宗俊」をNHKBS2でやりますよ。なかなか観られません。日本映画ファン必見! #EIGA
  • 07:33  ゴン中山戦力外!!政治の世界もかくありたいものですなぁ。
  • 07:38  J2降格!ジェフ千葉。オシム監督の下、ナビスコ連覇も遠い過去の出来事に。監督の力量がチームの成果に大きく影響するのはサッカーの世界に限らないだろう。自滅党さん。
  • 07:43  @renho_sha ご苦労様です。民主党政権に対して心配しているのは、燃え尽き症候群に陥らないかということです。絶対的にスタッフ不足ではないか。基盤をしっかりしないと砂上の楼閣になってしまうことを懸念してます。長妻氏は大丈夫でしょうか。心配です。  [in reply to renho_sha]
  • 07:53  電子書籍専用携帯端末「キンドル」。英語圏のみ。インドが活況とか。日本語圏はお呼び出ない。ここにも「ガラパゴス化」の兆候が。江戸時代には「鎖国」もプラス面が多かったが、今やマイナス面ばっかり。精神的「鎖国」が最も弊害あり。
  • 07:58  @walkinglint 男の「ガラパゴス化」が進んでるのでは。時代遅れと内弁慶化。  [in reply to walkinglint]
  • 08:01  @yoshitaka_w SF映画では「ブレードランナー」「未来世紀ブラジル」「2001年宇宙の旅」が私のベスト3です。情報宜しくお願いします。  [in reply to yoshitaka_w]
  • 08:15  「芯と柔とを兼ね備える「水」のような、消極的出ない素直な心が必要である。」 これはある高校生の言葉(東京新聞・メトロポリタン/NIEより)。「水のような心」とは、まるで「老子」ですなぁ。「上善は水の如し」
  • 09:39  「対等な日米関係」を求めるなら: 「恫喝と従属 鳩山政権は試合放棄か」(松元剛、「リレーコラム・沖縄という窓/雑誌「世界」12月号)を読んだ。(引用開始)「ファウルで粘って何とかする」と公言していた先頭打者は「かすりもしな.. http://bit.ly/263AQk
  • 09:39  つぶやき by nyahsu5656 Mon, Nov 09: 13:39  映画は「監督」だ。: 1.(F・1)タイトルバック一本道。左右は一面の桑畑。遠く小さな人影?それがだんだん近づく?この映画の.. http://bit.ly/qhA5M
  • 10:10  【毎日jp】日米漂流:オバマ大統領来日を前に/上(その1) 岐路に立つ同盟 続く対日不信 http://bit.ly/22sHoK
  • 10:21  http://bit.ly/3k85Oe これぞ「対米従属」そのものの発言。この川口某元街娼否外相は米国政府の回し者であろう。
  • 13:55  ピエトロ・ジェルミ監督・主演「刑事」の刑事は、今ふと浮かんだのだが、「ルパン三世」に出てくるルパンに「とっつぁん」と呼ばれる銭形警部にそっくりじゃないか!http://bit.ly/63PcK #EIGA
  • 18:39  "安保の最前線"映画に: 沖縄の普天間基地移設を巡っての鳩山政権の迷走ぶりに、沖縄では11月8日、沖縄・米軍普天間基地の即時閉鎖などを求めて、「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」(同実行委員会主催)が宜野湾.. http://bit.ly/3UQ1ag
  • 19:00  "安保の最前線"映画に: これが現実だ。(引用開始)起訴前引き渡し求めず=沖縄ひき逃げ「地位協定で対応」−鳩山首相 (時事通信 2009/11/10)鳩山由紀夫首相は10日午後の参院予算委員会で、沖縄県読谷村で発.. http://bit.ly/3UQ1ag
  • 19:12  「たくさんの小さな場所で、たくさんの小さな人々が、たくさんの小さなことをすれば、世界の顔を変えられる」ベルリンの壁に書かれていた言葉だという。この言葉に感動を覚えるのか、それとも、「こんな言葉がなんだ」と言って一蹴するのか。http://bit.ly/ydTXf
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2009-11-10

“安保の最前線”映画に

これが現実だ。

(引用開始)

起訴前引き渡し求めず=沖縄ひき逃げ「地位協定で対応」-鳩山首相 (時事通信 2009/11/10

鳩山由紀夫首相は10日午後の参院予算委員会で、沖縄県読谷村で発生した死亡ひき逃げ事件で米側が陸軍兵を拘束したことに関し、「今の日米地位協定の下で事が順調に進むように努力したい」と述べ、殺人などの凶悪犯罪に限るとした日米両政府の合意を踏まえ、陸軍兵の起訴前の身柄引き渡しは求めない考えを示した。社民党の山内徳信氏への答弁。
首相は「大変な悲劇だ。ご冥福をお祈り申し上げたい」と、被害者への弔意を示した。 
中井洽国家公安委員長は「沖縄県警も捜査を実施した。取り調べに入れば引き渡し手続きを進められる。起訴すれば身柄は拘束できる」と説明した上で、「今のところ極めて米軍も協力的だ。十分、従来の方式で対応できる」と述べた。

(引用終了)

沖縄の普天間基地移設を巡っての鳩山政権の迷走ぶりに、沖縄では11月8日、沖縄・米軍普天間基地の即時閉鎖などを求めて、「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」(同実行委員会主催)が宜野湾市内で開かれたばかり。にわかに、沖縄の基地問題=日米安保条約の不平等性がふたたびクローズアップされてきた。

そんなときに、ネット紙芝居「ANPO」の存在を知った。十五年戦争から現代まで。日本の歴史が沖縄の苦難の歴史と重なるのが日米安保条約の問題である。そのことがこの「AMPO」を見ていると重くのしかかってくる。

安保の現状を描くドキュメンタリー映画を作ろうとしている米国人監督がいるという。

(引用開始)

安保の最前線”映画に 米国人監督ホーグランドさん、県民大会を取材 (琉球新報2009年11月10日)


安保をテーマにした映画を制作するため県民大会を取材する監督のリンダ・ホーグランドさん=8日、宜野湾市の宜野湾海浜公園

【宜野湾】1960年の安保闘争をはじめ、安保をめぐる現状を描くドキュメンタリー映画の撮影に県内外で取り組んでいる米国人女性がいる。ニューヨーク在住の映画監督、リンダ・ホーグランドさんだ。5月に続き2度目の来県。8日、映画を締めくくる県民大会の模様を取材した。ホーグランドさんは「沖縄は安保問題の最前線でさまざまな問題を抱え、日米間の不平等でゆがんだ関係がよく見える。映画を通して、多くの人にその現状を伝えたい」と力強く語った。
ホーグランドさんは米国人宣教師の娘として京都で生まれ、17歳まで山口県や愛媛県などで育った。米エール大学卒業後は日本のテレビ局のニューヨーク支社でプロデューサーとして活躍。特攻隊の姿を描いた映画「TOKKO 特攻」のプロデューサーを務めるなど映画制作に携わるとともに、現在、黒沢明監督や宮崎駿監督など多くの日本映画の字幕翻訳も手掛けている。
映画「ANPO」は、反安保をテーマに据える絵画や写真、音楽など日本のアートを紹介しながら、アーティストなどにインタビューする構成。アートを通して、安保への抵抗を探る。沖縄にも焦点を当て、写真家の東松照明さんや石川真生さんの米軍基地をテーマにした作品をはじめ、米軍普天間飛行場代替施設の建設予定地の名護市辺野古で座り込みをするお年寄りなどの声も取り上げる。映画は安保闘争50周年となる来年6月に公開される予定だ。
ホーグランドさんは「アメリカは戦争に勝って日本に基地をずっと持ち続けている。沖縄では、密集したアパートの隣に異国のような基地が広がっている。その事実をほとんどのアメリカ人は知らない」と強調。「沖縄では不条理で不自然な日米関係だということが分かりやすい。それは騒音や暴行事件だったり、それを許す地位協定だったり。県民大会を見ると、沖縄では抵抗が終わっていないと感じる」と語った。(問山栄恵)

(引用終了)

「平等な日米関係」とは何か。「沖縄は日米安保のゴミ箱」ということばが重い。


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つぶやき by nyahsu5656 Mon, Nov 09

  • 13:39  映画は「監督」だ。: 1.(F・1)タイトルバック一本道。左右は一面の桑畑。遠く小さな人影—それがだんだん近づく—この映画の主人公の浪人である。—タイトル終わる—                              .. http://bit.ly/1D17PI
  • 14:27  Surfing "風小僧の雑記帖:映画は「監督」だ。" http://bit.ly/2eONJU (@Twitterアカウント)
  • 14:37  恫喝と従属 鳩山政権は試合放棄か 松元剛 (雑誌「世界」12月号p.204-205) 「県内移設はいかなる形でもノー」が沖縄の民意だ。このコラムは必読。
  • 15:06  つぶやき by nyahsu5656 Sun, Nov 08: 04:06  Sat, Nov 07: 23:33  #marugeki 第一人者に聞くと頭がすっきりしますね。後半は.. http://bit.ly/1uC09U
  • 18:33  @28SOBA ネット紙芝居「AMPO」と「花」ご紹介ありがとうございます。胸が痛くなります。  [in reply to 28SOBA]
  • 18:35  @renho_sha がんばれ!期待してます。  [in reply to renho_sha]
  • 19:00  @Mimmynyanko ちくわぶだろに一票。なにはなくとも、ちくわぶだわ。  [in reply to Mimmynyanko]
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「対等な日米関係」を求めるなら

「恫喝と従属 鳩山政権は試合放棄か」(松元剛、「リレーコラム・沖縄という窓/雑誌「世界」12月号)を読んだ。

(引用開始)

「ファウルで粘って何とかする」と公言していた先頭打者は「かすりもしない」と怖じ気づき、打席を外してバットを置いてしまった。ベンチの監督は「気持はよく分かる」と理解を示しながら、「(試合放棄するか、戦い続けるかどうか)最後は俺が判断する」と呟くしかなかった。相手ベンチは「胸元をちょっと厳しく突いただけなのに。奴らはまだまだ格下さ」とほくそ笑んでいる―。10月20日から21日にかけて来日したゲーツ米国防長官と向き合った日本政府の対応を野球の試合に置き換えるとこんなところだろうか。(略)
まず及第点よりも高い要求水準を突き付け、脅しとはったり、妥協を織り交ぜながら米側ペースに引きずり込み、最終的な妥協案を示して及第点以上の実を取る―。(略)

(引用終了)

「恫喝外交」と「従属外交」はことの表裏だ。

「恫喝」によって目標水準を上げておいて、落としどころは自分の本当の目標を確保するという米国流「ディベイト」戦術に完全にやられそうな鳩山政権だ。寄って立つ基盤がしっかりしていないからこんなことになる。

米軍基地は日本の防衛にとって何のメリットもない。メリットがないどころか、沖縄を見れば明らかなように、デメリットばかりだ。日本の防衛に役立っているというのは現実ではない。第一義的に日本の防衛に当たるのは自衛隊だ。米軍ではない。

敗戦のトラウマからそろそろ脱却してもいいのではないか。冷戦も終了して20年が経過した。

米軍に対する「幻想」から目覚めるべきだろう。日本国内から米軍基地を一掃するという目標を掲げる時期に来ていると思う。まずは世界に例のない恥さらしないわゆる「思いやり予算」を順次減額していくのがいいだろう。この「思いより予算」こそ、米国が日本国に基地を置く最大の理由だ。そのメリットがなくなれば自ずと日本に基地を置く理由もなくなる。「米軍にいて頂いている」などという馬鹿げた考えを捨てるべきだ。日本の米軍基地は、米国にとってこそメリットがあるのであって、日本にあるのではない。日本国の防衛にとっても米軍の存在はかえって危険を増大させるだけで、メリットは何もない。自衛隊の米軍の下請け組織化も度し難い愚行である。

オバマ大統領には、将来的な米軍の日本国内からの完全撤去をまず提起すべきだ。話はそこから始まる。真に「対等な日米関係」を求めるなら、「日米安保体制」そのものを「見直し」するしか方法はない。

2009-11-09

つぶやき by nyahsu5656 Sun, Nov 08

  • 04:06  Sat, Nov 07: 23:33  #marugeki 第一人者に聞くと頭がすっきりしますね。後半はダウンでいっぺんにはできませんでしたが。私的なメモでもあるんです。どうぞ。それにしても政治家がいっ.. http://bit.ly/3KtFWU
  • 15:46  偶にはケーキ。苦い珈琲。旨い。ジェフ千葉が先制。何とか粘ってくれい!
  • 15:46  惜しい!2点目がほしい。
  • 15:49  もっと前からこんな試合ができんのかねぇ。
  • 15:51  前半終了。1−0でジェフ千葉がリード。
  • 15:58  @hanayuu 政権交代への期待がしぼみつつある。一つひとつの積み重ねが必要。国民の我慢にも限度があることを民主党政権は肝に銘じておくべきだ。それにしても平野某はなんとかならんか。  [in reply to hanayuu]
  • 15:59  沖縄の怒りが、直接の被害をもたらしている米軍ではなく、民主党政権に向かっているように見える。国民を侮ってはいけない。
  • 16:06  一身独立して一国独立する http://bit.ly/QnpUS
  • 16:07  あぶない!命拾い
  • 16:13  政権交代の意味は、徹底した情報公開を行なうこと、それが官僚支配を突き崩す契機となる。
  • 16:13  PKかい!
  • 16:14  あーぁ、同点にされてしもた。
  • 16:16  惜しい!
  • 16:18  @hanayuu 「新政権は米側の圧力に屈せず、対等な日米交渉で県民の声を堂々と主張すべきだ」まったくその通りだ!  [in reply to hanayuu]
  • 16:21  ベガルタ仙台が7季ぶりJ1復帰。千葉はどうなんの?
  • 16:29  逆転かい!おいおい
  • 16:46  同点!
  • 16:47  後一点!
  • 16:48  ひーりこめ!
  • 16:49  だめだ!こりゃ!また川崎にリードを許す
  • 16:53  @sansaku 畢竟、軍事的には解決できない。アフガン人自身が解決するしかない。できることはそれを支援するだけ。  [in reply to sansaku]
  • 16:54  ジェフ千葉の降格が決定してしまった。ご苦労さん。また這い上がるしかないよ。ドンマイ。
  • 16:56  それにしても、おバカを始球式に呼ぶ大バカ野郎は誰だ!
  • 16:59  @sansaku それを聞くことから始まるのでは。  [in reply to sansaku]
  • 17:05  オバマの見込み違いも酷いもんだわ。軍事力で解決できる問題などほとんどない。自国の歴史をもっと勉強してほしいもんだ。
  • 17:10  戦犯のブッシュを断頭台へ!コイズミとケケ中を監獄へ!まぁ、ちょっと過激に言ってみますかね。大馬鹿野郎、表へ出ろ!
  • 17:19  アフガニスタンは昔、メロンや葡萄がたわわに実る豊かな地域だったと、写真家の藤原新也さんがどこかに写真と共に書いていました。そこに写った人びとは今どうしているのか?
  • 21:45  ブラック・レインの道頓堀シーンはほとんどブレードランナーそっくりだ #EIGA
  • 21:47  天井には、ファンがゆっくり回転している!ブレードランナー冒頭シーンを彷彿 #EIGA
  • 21:55  大阪がまるで無国籍都市のように見える #EIGA
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映画は「監督」だ。

1.(F・1)タイトルバック
一本道。
左右は一面の桑畑。
遠く小さな人影―それがだんだん近づく―この映画の主人公の浪人である。

―タイトル終わる―                                  

これは黒澤明監督「用心棒」(1961年)の冒頭シーンの「シナリオ」(脚本:菊島隆三・黒澤明)の記述である(キネマ旬報4月号増刊「黒沢明〈その作品と顔〉」(1963年))。先に「映画は『シナリオ』だ。」を書いたが、しかし、今回は「映画は『監督』だ」の例を示したいと思う。よいシナリオも凡庸な監督に掛かった日にはどうしようもない作品になってしまうだろう。逆に、能力のある監督にめぐり合えば見違える作品が出来上がるということも、また真実である。多言を要しない。実際にご覧いただこう。一つの例として、これだけの「シナリオ」が「天才」に掛かるとどう変貌するか。冒頭から如何に観客のこころを鷲掴みにするか。如何に主人公の性格から物語りの舞台までを要領よく紹介しているか。それによって如何に観客が彼への好奇心を刺激され、これから始まる物語に対するわくわくするような期待感を抱かせられるか。この映画の眼目は、この主人公を如何に魅力的に見せるかに掛かっていた。黒澤監督の「映画術」の一端が窺える名場面である。




この「タイトルバック」がワンシーン・ワンカットで撮られていることに注目。およそ三分足らずの間、カメラはじっと眼を凝らして主人公の後姿を追っている。この時、カメラはまさに「観客の眼」になったのである。因みに、カメラは名匠宮川一夫。そして佐藤勝の音楽。我々は、映画は時間の芸術である、ということを典型的な形で確認できるであろう。至福の時間である。


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2009-11-08

つぶやき by nyahsu5656 Sat, Nov 07

  • 23:33  #marugeki 第一人者に聞くと頭がすっきりしますね。後半はダウンでいっぺんにはできませんでしたが。私的なメモでもあるんです。どうぞ。それにしても政治家がいってることがいかにいい加減かがよく分かります。物知り顔の岡田。あぶない、あぶない。 #marugeki
  • 22:34  マル激 米軍の4万人増派の意味。負けないため、勝てないが。泥沼状態といえる。タリバンはどっしり構えている。アメリカが疲弊して自滅するのを待っている。かってのソ連軍とまったく同じ。勝てない戦争をおっぱじめたブッシュのおバカ。
  • 22:28  マル激 日本のインド洋での給油活動はOEFの一部。戦争をやっている!
  • 22:26  マル激 OEF(3万人)=NATOの集団的自衛権の行使としての戦争 ISAF(6万7千人)=国連決議に基づく治安維持活動 両者の使命は違う、ところが、NATOが両者を指揮している。
  • 22:19  マル激 タリバンは「ネットワーク組織」である。地域で違う。ネーション・ステイトを押し付けられるか疑問。軍閥支配が復活してしまう。地方分権=連邦制しかないが、地方分権=軍閥政治になってしまう。ジレンマがある。
  • 22:15  マル激 講和の条件? 米国やNATOにとっての「名誉」の和解! タリバンは勝っていると思っている。タリバンの実態? 和解シナリオ? 落としどころはわからない。
  • 22:11  マル激 NATO=タリバンと和解するしかない。23日から東京で会議。カルザイ政権、NATO、サウジアラビアの実務者。世界宗教者会議主催。NATOも意地。社会の統合の回復。宗教的にやるしかない。
  • 22:03  マル激 今何が必要か? 民衆の要求に応えるしかない。今はそれをタリバンが担っている。タリバンへの民衆の支持。現政権かタリバンかの選択肢しかない。究極の腐敗かタリバンか。好きじゃないけど戦争を続けるよりはタリバンがいい。
  • 21:58  マル激 人心は秩序を求めている。警察は腐敗の象徴。人民からまったく信用されていない。カルザイは正当性がないと見られている。米国は疲弊していくだけ。
  • 21:55  マル激 麻薬国家と化している。麻薬マネー。カルザイの弟=CIA。タリバンが何故勝っているのか不明! 軍事で勝てない。国軍は規律はいい。腐敗か? 軍事では完全に破綻してる。タリバンは軍事力ではまったく小さい。軍事力ではない。
  • 21:50  マル激 アフガン問題。伊勢崎先生。パキスタンが主戦場となっている。イランのかかわり無くして解決しない。主戦場はアフガンとパキスタンの国境地帯。タリバンが人心掌握している。人心掌握戦で負けている。軍隊では勝てない。アフガンは破綻国家だ。汚職で動いている。まとめることが難しい。
  • 21:42  マル激 オバマラ来日。これも民主党の準備不足。船頭多くして・・・。
  • 21:38  マル激トーク・オン・ディマンド 第448回(2009年11月07日) アフガニスタンで日本がすべきこと、やってはいけないこと ゲスト:伊勢崎賢治氏(東京外国語大学大学院総合国際学研究科教授)
  • 21:34  マル激 検察。個人献金問題=人質。取調べの可視化を提起できない。これは問題だ。しょんぼり的。すねに傷持つ身=鳩山。だめだ、こりゃ。
  • 21:32  マル激 記者クラブ問題。文科省。記者クラブはオープン化反対。主催は記者クラブ。一定基準があればOKする。役所が主催は危ないという話。金融庁の亀井方式はおかしい。亀井を怒らせる厳しい質問ができるか。役所を監視する必要があるという話。平野某のやり方、個人献金問題への対処。
  • 21:23  マル激 18歳成人。当事者が求めていない。選択的夫婦別姓と同じロジックでやれ。変更への抵抗。お任せ政治と同様。自明性の変更。実現してしまえ。死刑廃止も同じ。作為の契機の不在(丸山)。実現すれば、よかったねとなるという話。
  • 21:18  マル激 プサーマル。飯田哲也氏の話。まったくのムダ。反戦処理。六ヶ所のアリバイ。何故九州電力か。東京電力、関西電力、中部電力がダメ。オバカは方針。現代の戦艦大和。指導者の無能の象徴という話。
  • 21:11  マル激 鳩山首相は改憲論者だった。憲法遵守義務と改憲論の矛盾をどう考えるか。憲法は統治権力への国民からの命令。従って改憲論は封印すべきという話。
  • 21:02  マル激 国会の空洞化。関係ない大臣まで全員揃っていなければならないアホさ加減。無駄な時間。高い給料払ってこれだけのもんかという話。
  • 20:59  丸激 岡田外相の訪米。平野が小沢に遠慮して阻止した。国会主導だと。国会があるから訪米できないという体たらく。どうなってんだ。内弁慶。国務省が怒っているという話。平野のアホ。
  • 20:56  マル激 民主党の準備不足。政治主導の空回り。スタッフ不足。官僚の手のひら、やられ放題。自滅党の官僚依存のための制度が壁になっているという話。
  • 19:49  アブサンabsintheという酒がある。池袋の地下のバーでしたたか飲んだ。その時初めてお目にかかった。丸く削った氷にアブサンを注ぐと白く濁る。それが面白くてお代わりした(笑)。ハーブの匂い。一時期禁止されたという幻の酒。秘密めいて独りで味わうには格好。飲みに行きたくなった。
  • 19:29  マル激トーク・オン・ディマンド更新通知 http://www.videonews.com/ テーマ:「アフガニスタンで日本がすべきこと、やってはいけないこと」 ゲストに伊勢崎賢治氏(東京外国語大学大学院総合国際学研究科教授)を迎え、 神保哲生、宮台真司の司会でお送りいたします。
  • 19:23  何処へ行ったのか。セピア色の写真。ふっくらとした子ども顔。至福の時代。別人のようだが、私らしい。その写真が記憶に何故か鮮明に残っている。
  • 19:16  ロバート・ミッチャム主演「狩人の夜The Night of The Hunter」のファンタジックな映像美が凄い。からっとした恐怖というのか。ミッチャムの不気味な演技も見所。フィルム・ノワール中の傑作だ。#EIGA
  • 17:00  国民を侮ってはいけない。: こんないい加減なことが罷り通っていいとはとても思えない。「官房機密費」のことである。政権交代に国民が期待したことの一つは、自民党政権の「膿」を徹底的に出して、大掃除をすることであった。鳩山首相も.. http://bit.ly/hZsfR
  • 15:28  愛猫ニャ〜ス嬢が鳴きまっくてるなぁ。何を要求してんだろう?
  • 13:59  10 mL-バイアルなんてウソでしょ〜!: これってどういうことでしょう。何が優先されて、何がないがしろにされたのしょう? この国の行政への「不安」は募るばかり! 「その針は清潔で安全ですか?」って聞けってか? またしても.. http://bit.ly/13rlWn
  • 13:40  10 mL-バイアルなんてウソでしょ〜!: これってどういうことでしょう。何が優先されて、何がないがしろにされたのしょう? この国の行政への「不安」は募るばかり! 「その針は清潔で安全ですか?」って聞けってか? (引用開始.. http://bit.ly/13rlWn
  • 12:49  気の早い人がいて、民主党はもうダメだみたいなことを言っている。もう少し我慢したらどうかと思う。せっかくの政権交代だってのに。可能性はまだまだこれからでしょうに。当然批判すべきことは言わなきゃならんが。
  • 10:06  一身独立して一国独立する: 鳩山政権は対米関係を主軸としながら「対等な日米関係」とアジアをより重視した「東アジア共同体構想」を掲げて登場した。しかし、いち早く中国や韓国との首脳会談を実現したが、「東アジア共同体構想」は今だ.. http://bit.ly/MPc9O
  • 00:46  来週NHKBS2で山中貞夫の現存する3作品が放映される。愉しみ。「丹下左膳余話 百萬両の壺」:11月10日(火) 午後1:10〜午後2:43、「河内山宗俊」:11月10日(火) 午後2:50〜午後4:13、「人情紙風船」:11月11日(水) 午後1:05〜午後2:32。#EIGA
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2009-11-07

国民を侮ってはいけない。

こんないい加減なことが罷り通っていいとはとても思えない。「官房機密費」のことである。政権交代に国民が期待したことの一つは、自民党政権の「膿」を徹底的に出して、大掃除をすることであった。鳩山首相も所信表明演説でその旨を主張していたのではなかったか。ことは「税金」である。「ムダ」を省くという「ことば」が泣く。簡単に前言を翻してもらっては困る。もう初心を忘れたのだろうか。国民の期待を裏切り続けると国民はいつまでも黙ってはいないだろう。それほど悠長に構えていられる状態にないというのが今の国民の正直は実感だろう。国民を侮ってはいけない。一つひとつの積み重ねが大事なのである。しっかりしろと言っておく。特に平野某には厳しく言っておこう。目的と手段をはき違えるな。薄汚い浅知恵が鼻に突く。

(引用開始)


官房機密費―この豹変は見過ごせぬ (「社説」Asahi.com 2009年11月7日(土)付)

民主党は、自民党の長期政権時代のうみを取り除くのが使命と言ってきたのではなかったか。それなのに、鳩山由紀夫首相や平野博文官房長官のこの対応は理解しかねる。

官房長官が使途を公開せずに使える内閣官房機密費について、歴代政権と同様、使途や金額を明らかにしない方針を打ち出したことだ。首相は「国民の皆さんに全部明らかにできるたぐいのものではない」と述べた。

しかし、機密費の不明朗さを批判し、情報公開を求めてきたのは民主党自身だ。

年間約14億円、1日あたりにすれば400万円にのぼる機密費の使途は、内政、外交全般にわたる政府の情報収集の対価などとされている。

だが、その一方で、海外に出張する政治家への餞別(せんべつ)、与野党の議員に対する背広代やパーティー券購入などの国会対策に充てられていたことも明るみにでている。外務省の官僚が5億円以上の機密費をだまし取り、競走馬やマンションを買っていたこともあった。

こうしたデタラメな使い方がまかり通ってきたのは、機密費が領収書のいらない金で、使途を明らかにする必要がなかったからだ。

もちろん、情報提供者の氏名など、明かせない情報も少なくなかろう。ただ、外交文書などと同様、一定期間を過ぎたものについては、可能な範囲で情報を公開する仕組みを考えるべきだ。いずれ公開されるという緊張感があって初めて、機密費の不適切な使用に歯止めがかかる。

民主党もそう考えたからこそ、野党時代の01年、機密性の高いものは25年、それ以外は10年後に情報公開を義務づける官房機密費流用防止法案を国会に出したはずだ。(略)



志位委員長質問が明らかにした これが内閣官房機密費ヤミの工作資金の実体だ (「しんぶん赤旗」2001年2月18日(日))

(略)機密費とは 領収書不要。使途も支出先も明かされず

機密費というのは、「報償費」の名称で計上されています。戦前、法律で会計検査の対象からはずされ、使途がほとんど不明となっている「機密費」の系統をひくものです。

政府は、「報償費」について、「国が国の事務または事業を円滑かつ効果的に遂行するため、当面の任務と状況に応じ、その都度の判断で最も適当と認められる方法により機動的に使用する経費」(政府答弁書、昨年十月十七日)と説明しています。

使途も、支出先の証明や使用目的の公開も不要の予算です。領収書もいらず、何に使われたのか、国民にはいっさい明らかにされないヤミのお金です。政府は、国会で問題にされるたびに「報償費」の説明をくりかえし、「(行政遂行に)支障を生ずることとなるため、具体的な使途等は公にしないこととしている」(政府答弁書)と使いみちの公表を一貫して拒否しています。

計上額は、二〇〇〇年度予算で、内閣官房報償費は十六億二千四百万円(内閣情報調査室分含む)。外交機密費は、外務本省分が十九億千六百万円、在外公館分三十六億五千万円(政府開発援助報償費含む)で、総額五十五億六千五百万円以上にのぼります。

他の省庁でも、防衛庁二億千三十九万円、皇室一億九千七百万円、警察庁一億三千七百五十万円、法務省二千三百五十六万円など、それぞれ計上されています。金額面では、官房機密費、外交機密費は際立っています。官房機密費の計上額は、実は表むきで、その倍額以上を外務省分にもぐりこませ、「上納」させている疑惑がもたれています。(略)

(引用終了)



10 mL-バイアルなんてウソでしょ~!

これってどういうことでしょう。何が優先されて、何がないがしろにされたのしょう? この国の行政への「不安」は募るばかり! 「その針は清潔で安全ですか?」って聞けってか? またしても責任逃れ体質と、「国民の安全」より企業の「効率優先」思考がかいま見える。ほんとうに合理的判断なのか検証したのか? 針の使い回しによって、別の重大な感染症が発生した場合に責任を取れるのか? 官僚にたぶらかされてんじゃないの? 素人丸出しの長妻大臣さんよ! まったく信用できない、と申し上げておこう。

(引用開始)

10mlバイアルの安全性「問題ない」―新型ワクチンで長妻厚労相 (CBNews 2009/11/06 22:24)

前厚労相の舛添要一氏(自民)が11月6日の参院予算委員会で、国産の新型インフルエンザワクチンの供給量が厚労相の交代後、1.5倍に増えたことについて、長妻昭厚労相に質問した。これに対し長妻厚労相は、当初の方針では1mlバイアルだけの生産だったが、より生産効率が良い10mlバイアルでも生産するよう方針を変えたためなどと説明。舛添氏は、10mlバイアルでは注射針を刺す回数が増えることなどを踏まえ、安全性に疑問を呈した。

舛添氏はまず、当初は1800万人分としていた国産ワクチンの供給量が、長妻厚労相の就任後に2700万人分に引き上げられたことについて質問。長妻厚労相は、「当初の1800万人分は、すべて1mlバイアルで製造した場合の試算で、ワクチン不足を踏まえ、半分は容器が10倍の大きさで、より製造効率の良い10mlバイアルでも製造することにした」などと答えた。

さらに舛添氏が、「10mlバイアルの安全性に確信があるか」とただすと、長妻厚労相は「1mlバイアルでは2回打てば中が空になり、廃棄することになるが、10mlバイアルなら何人分も注射針を刺して接種することになる」とした上で、▽消毒の徹底▽冷蔵庫での保管▽24時間以内に使わない場合の廃棄―などの安全対策を徹底していると説明。海外でも使用されており、10mlバイアルでも問題はないとの認識を示した。

これに対し舛添氏は、「(10mlバイアルなら)赤ちゃんには50回打てる」とした上で、針の替え忘れや雑菌混入の危険性を指摘。長妻厚労相が、ワクチンを打つ人数に応じて1mlバイアルと10mlバイアルのどちらを供給するか判断していると応じると、舛添氏は「海外では近くに保健所がないなど、確実に50人が接種するような状況でなければ、10mlバイアルは使っていない。10mlバイアルを使っても、3人しか来ずに廃棄することになれば、結局は(接種できる)人数が減る」とした。

長妻厚労相は、国内4メーカーのうち1社は、1mlバイアルで新型インフルエンザワクチンを製造すると、季節性インフルエンザワクチンの製造を中止しなければならなかったと説明。「量を確保したいという思いの中で、ぎりぎりの判断をした」と理解を求めた。

(引用終了)

これに対し、

(引用開始)

- 10 mL-バイアルなんてウソでしょ~! - 

(MRIC 臨時 vol 276 「新型インフルエンザワクチンに思うこと」医療ガバナンス学会 (2009年10月 5日 08:12))

森澤雄司
自治医科大学附属病院・感染制御部長、感染症科(兼任)科長、感染免疫学准教授
栃木県新型インフルエンザ対策専門委員、厚生労働大臣政策室アドバイザー

残念至極であり、誤聞であることを願うばかりであるが、やはり新型インフルエンザワクチンが(少なくとも一部は)10-mL バイアルで供給される方針となったらしい。製剤の生産効率を優先したということであり、苦渋の選択であったとは思われるものの、返す返すも残念でならない。

一般の方々にも理解していただく必要があるので、10-mL バイアルを使用するとどのようなことになるのか、少し諄くなるが説明したい。一般的にはインフルエンザワクチンは 0.5 mL を皮下注射(海外では筋肉注射)とすることから、10-mL バイアルは20 人分ということになり、小児では接種量がさらに少ないのでもっと多くの患者に 1 バイアルから投与されることとなる。接種の際の注意事項として季節性インフルエンザワクチンの添付文書に記載されている内容を抜粋すると、a) 接種用器具は、ガンマ線などにより滅菌されたディスポーザブル(使い捨て単)品を用いる。 b) 容器の栓およびその周囲をアルコールで消毒した後、所要量を注射器内に吸引する。雑菌が迷入しないよう注意、また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用しない。 c) 注射針の先端が血管内に入っていないことを確認。 d) 注射針および注射筒は、被接種者ごとに取り換える。等とされており、逆に言うとこれらの点に注意しなければ事故を生じる可能性があるということで、バイアルから小分けして接種する際は、(そんなことはあってはならないが)誤って注射針を使いまわしたり、ワクチンを取り分けた注射器が汚染した後に保管されている間に環境由来の雑菌が増殖したりする場合があるかもしれない。先進国で使用されているワクチンは、薬液が出荷されたときにはすでに注射針のついた注射筒に入っていて、"あとは打つだけ" というプレフィルドタイプが少なくない。取り扱いが簡易であるだけでなく、ヒューマンエラーを生じる要素が少ない。しかし、今回の新型インフルエンザワクチンが 10-mLバイアルで供給されるということであれば、これらのエラーの可能性が出てくるかもしれない。医療安全を進める立場でいうならば、物理的にエラーを生じることが出来ない仕組みが重要であり、"個人個人が注意すればよい" というのは対策ではない。これまでわが国ではインフルエンザワクチンは 1-mL バイアルで供給されるのが一般的で、分割して投与する習慣が現場に根付いているが、10-mL バイアルは同じバイアルから分注しなければならない回数はずっと多くなることからエラーを一層に誘発しやすくなる。また、今回のワクチンは数千万人に接種するという話であり、エラーが生じる可能性は数万回に 1 回であっても許容しづらい。

ここまでの記載では一般の方に大きな不安を与えたことと思う。しかし、それでも実は私の意見はより多くの方に新型インフルエンザワクチンを接種していただき、個人の重症化を予防する観点だけでなく、社会防衛を達成できるような高い接種率を達成したいと考えている。であればこそ、今回の 10-mL バイアルというのは残念でならない。現実的な医療安全の考え方で言えば、次に考えられる対策は、被接種者が当事者意識をもって関与してもらうことであり、内心忸怩たるものがあるが、「その針は清潔で安全ですか?」と接種を受ける際に本人から確認していただく必要があるかもしれない。執拗いがそのような事態に陥っているのが残念至極であるけれども。

ちなみに新型インフルエンザワクチン接種は保健所や保健センターだけでなく一般医療機関でも実施される方針である。そのような場合に 10-mL バイアルが使用されるようであれば、予約した方々には必ず時間を守っていただきたい。予定の人数が揃わないためにバイアルの中の残液が廃棄されるような事態になれば、数を揃えるための苦肉の策である 10-mL バイアルが本末転倒に足を引っ張る理由にもなりかねない。

感情的で散文的な物言いに過ぎるのかもしれないが、もし 10-mL バイアルによる供給を決定された方が三日三晩も寝ずに苦しんでこの結論に至ったのであれば止むを得ないかもしれないがけれど、机上の計算に基いた資料だけをみて数字に飛びついたのであれば(そんな気がしてしまうところが寂しいところであるが)、国家の危機的な状況に対応するための計画としては軽率この上なく、杜撰極まると申し上げざる外にない、と個人的には慙愧に耐えない。ちなみに "先進国で唯一" というレッテルは聞き飽きた。単純に本当は "先進国でない" だけではないか。

(引用終了)

さらに、医師で厚生労働医系技官の木村盛世さんが、Twitter と Official Site で発言されてます。

(引用開始)

http://bit.ly/tFFuD 10mlバイアルなんて嘘でしょ~! この筆者は次の会議に上田局長たちと尾身茂氏に囲まれ口封じををさせられたそうだ。



平成の伏魔殿‐厚生労働省‐ (木村盛世オフィシャルWeb Site)

11月6日の参・予算委で舛添議員から新型インフル対策本部に関する言及がありましたが、その発言の背景には厚労省の機能不全があります。(略)

■ワクチン行政の縦割りの弊害
○法定接種の拡大に否定的(国の責任を回避)したい健康局
←ワクチンの確保、流通をする医薬局(メーカーに言われてどんどん接種を推進したい)

○安全性のデータをたくさんほしがる健康局
← 一定の治験で安全性は大丈夫ということもある医薬局。しかし、安全性にはかなり慎重になっている。

○認可を急がせたい健康局
←審査に慎重な医薬局

○輸入に反対?の医薬局
←供給量は必要な健康局、供給体制は必要な医政局

すなわち船頭多くして、「司令塔」不在なのです。主導権が不明で、消極的権限争いばかりです。国のワクチン買い上げも押し付け合いの結果、血液対策課がおしつけられました。

局が縦割りだからという理由もありますが、今回のような危機管理的な事態に対して、各局の分担体制が機能していないのが最大の問題ではないでしょうか。

2009年11月7日


(引用終了)


一身独立して一国独立する

鳩山政権は対米関係を主軸としながら「対等な日米関係」とアジアをより重視した「東アジア共同体構想」を掲げて登場した。しかし、いち早く中国や韓国との首脳会談を実現したが、「東アジア共同体構想」は今だしの感が強く、また対米関係においては「普天間基地移設」を巡ってオバマ大統領の訪日が間近に迫っているにも係らず、現状は解決の方向性すら決まらず迷走状態が続いている。政権交代が実現した今だからこそ、これからの外交関係をどうするか、再構築をはからなければならないと考える。

日本には外交的に次の三つの道があるように見える。

一つは、現状のまま「対米従属」外交を維持・強化していく道である。対米従属が強まれば強まる程、日本の外交的独立性は損なわれ、対中国や韓国、東南アジア諸国との関係においては孤立をより深めていくであろう。対アジア関係での孤立化は対米従属をより強化するという悪循環に陥る危険性が予想される。また、中国の経済的政治的な力が増大する中で米中関係が強化・進展することが確実であり、日本がその中でより対米従属性を強めざる得ず、経済的政治的に埋没し誰からも相手にされなくなる危険性もある。

二つは、安保体制を維持していくものの、対米関係により「対等な関係」を求めていこうという道である。そして同時に、対米関係の見直しを進めるのと平行して、対アジア関係を今まで以上に重視していこうとするのである。しかし、第一に、米国が日本の独自外交を快く思わないこと、第二に、米国抜きの対アジアの連携を米国が阻止しようと圧力を強めることが予想されること、第三に、アジア諸国、特に中国との関係においては、中国の経済的政治的な発言力の増大に伴って、常に対米関係を背景とせざるを得ず中途半端なものとなる可能性があり、米中関係の進展によっては逆に対米従属がより強まり、この場合にも米中関係の中に埋没してしまう危険性が予想される。

三つは、冷戦の終結の事実を踏まえ、日米安保体制を破棄し、政治的軍事的な独立を達成する。また中国の経済的政治的な存在感の増大という現実を見据えながら、中国や韓国、ロシアおよびアジア諸国との経済的政治的な友好関係をより強化し、同時に集団的安全保障体制を構築することを目指すという道である。北朝鮮の核問題や拉致問題を抱えており、必要以上に中国や北朝鮮の脅威を煽る米国の政治勢力や国内の親米勢力の扇動による国内世論の不安を背景に、対米従属的思考停止状態から脱することの困難が予想される。

以上のようにそれぞれの道にはそれぞれの困難が予想される。しかしその困難にも係らず、我々はいずれの道を追及すべきであろうか。


第一の道に希望はない。日本の対米従属は強化され、経済的政治的にも、さらに軍事的にも確実に独立性を失うことになろう。それでは第二の道どうか。一見独立性を獲得しているようには見えるが、結局のところ米国の手のひらの上で行動せざるを得ず、また中国も対米関係を重視し、思った成果を挙げられないと予想する。従って、困難ではあるが、第三の道以外に日本の追求すべき道はないと私は思う。そしてそれが対米関係においても、また対中関係におても日本の経済的政治的な独立性を確保することになると考える。

しかし、これには条件がある。日本の、否、日本人の「独立」への強い意志である。これがあるかどうか。ここにかかっている。

日本は少なくともヨーロッパ並みの「自立」した外交をすることは非常に難しいというのが私の現状認識である。というのも戦後一貫して冷戦構造を背景に「対米従属」が戦後システムの前提をなしてきたといえる。だから冷戦構造がとっくに終了したにもかかわらず、残念ながらそう簡単には抜け出せなくなってしまっているのである。さらに、この構造そのものが「既得権益」化してしまっているという事実がある。

先に小沢一郎が「日本の防衛には第七艦隊で充分」との趣旨の発言をしたときの「既得権益」勢力の大騒ぎ振りが思い出される。中国、北朝鮮の必要以上の脅威論そのものが「既得権益」勢力のお決まりの手口である。北朝鮮の「ミサイル」発射実験に対して、これ見よがしに何の役にもたたない「迎撃」ミサイル配備の大げさなパフォーマンスを思い出せば充分である。一方で自衛隊の米軍への従属化はどこでも戦争ができる体制へ向けて着々と進められている。扇動にのった国民の漠然とした不安がそれを後押ししている。精神的に独立していない子どもが親から見放される不安(=分離不安)を感じるといったレベルの話ではないか。もうこの辺で「敗戦」のトラウマ(=ギブ・ミィ・チョコレート!の世界)から開放されてもいいんじゃないかと思うのだが。

戦後ドイツとは対照的にアジアとの関係を真に友好的なものとすることに失敗した、というよりまったく努力をしてこなかった付けがいまの「対米従属」意識に強く反映してるのではないかと思う。見回すと周りに「友人」がいないという不安ではないか。この不安を克服する手段は真の「友人」を作る努力をする以外には道はない。この努力を全くしないで米国と「従属的」でない「対等な関係」を構築することはそもそもできっこない。

そこに立ちはだかるのはおそらく「歴史認識」なる古くて新しい問題である。民主党政権は自公政権よりも「自立」志向が強いことは事実である。民主党政権の基本は「任せる政治」から「引き受ける政治」へである。「歴史認識」問題では鳩山首相も韓国や中国訪問の際に「我々は過去を正面から見つめることが出来る」とし、未来に目を向けた新たな日韓・日中関係を築くことを表明した。しかし方向はそうだとしても国民の潜在的な不安に対しては慎重に対処せざるを得ないだろう。日本にとって拉致問題が喉に刺さった棘である。またいわゆる「北方領土」問題が日露関係にも相変わらず影響している。この二つの問題は、いつでも「日米安保体制維持・強化」勢力の格好の口実を提供するであろう。対中国・朝鮮半島、対ロシアに対する日本の独自外交への米国の牽制は陰日向の脅しも相変わらずである。民主党政権のこれからは外交にはさまざまな困難が予想される。

私の予想はかなり悲観的であるが、しかし希望がまったくないわけではない。その核心部分は、それが日本国民の意志一つにかかっているという事実である。要するに、国民の中に日本を独立した国家にしたいという意志があるかどうかが鍵だということだ。フィリピンや中南米諸国などのように。

福沢諭吉が百数十年前に言った「一身独立して一国独立する」(学問のすすめ)という命題は未だに達せられないまま、依然として我々の課題としてあるように思われる。

ご参考:自分の「歴史認識」を検証するために格好の材料がある。これを観ている「自分」を振り返るのも一興かと。

陸川監督の「南京!南京!」


2009-11-06

映画は「シナリオ」だ。

映画は「シナリオ」だ。「シナリオ」が良くてもダメな映画はいくらでもある。しかし、できの悪い「シナリオ」でできの良い映画ができた例はまずない。


ピエトロ・ジェルミ監督・主演「刑事」(1959年、イタリア)はそのことを教えてくれる格好の映画だ。まずは「シナリオ」を褒めねばならない。殺人事件の捜査の過程に美しい面も醜悪な面も含めてさまざまな人間模様が明らかにされていく。それが収斂し事件は解決するかに見えた。ところがそこに思わぬどんでん返しが待っている。シナリオの勝利だ。ムダな場面が一つもない。

最初、観客も無責任な野次馬の一人だ。次第に事件の真相を追う刑事たちに感情移入していく。そこには刑事が暴いていく偽善的な人間たちの赤裸々な姿がある。正義感が観るものを怒りに駆り立てる。その感情が頂点に達したとき、観客は思わぬ袋小路に直面し、感情のやり場に困ることになる。振り出しに戻ってしまうのだ。やり場のない鬱屈した感情。しかし、その感情は一気に捌け口を見出すことになる。そして今までの自分たちの感情にある種の後ろめたさを感じなければならない。犯人であるべき人間が実は犯人ではなく、犯人であってはならない人間が実は犯人であったという苦い感情が湧く。その後ろめたさが社会の不条理に対するやるせなさと一組の男女への同情となって開放されることになる。

シナリオのできも素晴らしいが、それにも増して演出のテンポが頗る軽快である。監督のピエトロ・ジェルミが主演の刑事役を演じる。この刑事のてきぱきとことを処理していく手際そのものが映画のテンポとシンクロしているのである。

それから何と言っても、ピエトロ・ジェルミの演技だ。飄々としていながら部下に的確に指示をだし、猛烈に厳しい態度をとりながらも人への思いやりを感じさせる。正義感に貫かれた行動が身上。それでいて滑稽味もあるという複雑な役どころだが、ジェルミの人格があっての深みのある魅力的な人物象となった。

最後のシーン。「アモーレ・アモーレ・アモーレ・アモレミオ~」(「死ぬほど愛してSinno' me moro」作曲:カルロ・ルスティケッリの哀切な主題歌とともに、クラウディア・カルディナーレの姿が目に焼きつく。




2009-11-05

国会改革が肝だ。

「新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)」の小委員会(座長・佐々木毅元東大総長)が「国会審議活性化等に関する緊急提言」を発表した。内容をざっと読んでの感想。

ほぼ小沢幹事長の主張と一致している。要するに、脱官僚依存の政治改革の肝は「国会改革」だということだ。官僚がつくった法案をちまちました審議で単に通過させるだけのお飾りだったのが今までの「国会」審議だった。「予算委員会」といいながら「予算」の話をしない奇妙な審議がTVを通じて流される。予算とは関係ない野党の「爆弾発言」に右往左往する閣僚に溜飲を下げるという、ガス抜き効果しかなかった。TVも各委員会などは中継しない。詰らんから。官僚の手のひらで「国会」面して行われる「儀式」に興味が涌くはずもなし。

国会主導で困るのは、官僚と無能な議員である。

国会が自立すること、つまりは議員が自立することによって、官僚主導から政治主導へ変えることができる。これが官僚やボス連中の最も恐れることであろう。その肝を熟知しているのが小沢一郎である。国会改革こそ政治改革の本丸である。これを攻略することが政治家小沢一郎の天命だとおそらく考えているのである。

小沢一郎がNHKのインタビューで「政治改革」は手段で、その目的がどうかが大事だと語っていた。手段と目的を二つながら持ち合わせている政治家は少ない。平野某のような手段だけの寝技政治家や目的だけの頭でっかち前原一派など。小沢一郎がいつまでもいるわけではない。次の小沢出でよというのが目下の私の希望である。今しばらく小沢に期待するしかないか。



2009-11-04

圧制ヲ変ジテ自由ノ世界ヲ~秩父事件

もう何年前のことになるのか、月に何回か正丸峠をくぐって秩父へ向かった、「秩父」をまるごと学ぶために。秩父の歴史から食生活まで。自分の手でこねてつくった饂飩を茹で、そこに鰹節と葱に醤油をかけただけだったが、頗る美味かった。そして、峠を訪ねた。「圧制ヲ変ジテ自由ノ世界ヲ」というスローガンを掲げて圧制を敷く中央政府に闘いを挑み敗れた「秩父困民党」が越えていった峠。その日、峠は「紅葉に新雪が美しい日」であったという。125年前のことである。

 「人びとが十石峠を越えたのは、明治十七年十一月七日、紅葉に新雪が美しい日のことである。秩父山塊の渓谷を舞台に蜂起し、大宮郷を「無政の郷」とし、屋久などの峠を越えて神流川筋を山中谷に至り、さらに信州佐久に進出した秩父困民党の農民たちがそれだ。
十一月一日、下吉田村椋神社境内に集結した困民党の勢力は三千人にも達したという。高利貸への負債据置・年賦返済、減租、さらには、貧民を助け家禄財産を平均する「世ならし」を目指した農民たちの直接行動であった。「おそれながら天朝様に敵対するから加勢しろ」という思想まで抱えこんだ農民蜂起は、竹槍、刀剣、猟銃をかまえて東京憲兵隊、東京鎮台兵、警官隊との交戦を重ね、十一月四日、農民軍の本陣は解体する。
しかし、本陣の幹部集団の崩壊をのりこえて、関東の平野部へ進出しようとした五、六百名の一隊と、残存の農民たちの組織を改めて信州へ進出した二百名ほどの一隊があった。前者は、四日夜、金屋で東京鎮台第三大隊と渡り合い、十名の戦死者を出して敗れる。後者は、四日夜、上吉田で隊をたて直し、五日には、日尾、藤倉から尾久峠を越えて上州に入り、青梨から神ヶ原(かがはら)に達し、六日には、自警団との交戦や焼打ち、オルグを重ねつつ神流川渓谷の山中村を白井まで進み、七日に十石峠を越えて信州に入る。八日、大日向村から東馬流(ひがしまながし)にまで進んでオルグ、打ちこわしを行なって四、五百人にふくらんだ農民軍は、翌九日未明、高崎鎮台兵の攻撃を受けて八ヶ岳山麓野辺山原で解体してしまう。
国会開設と自由民権を謳う自由党が解党式を挙げたのは、同年十月二十九日、秩父困民党の農民たちが蜂起する三日前のことであった。「まぼろしの革命党」のイデオロギーを農民の立場でとらえ直した、自由民権運動史上、「最後にして最高の形態」をもつ秩父事件がこれである。」(布川欣一著「峠の地蔵」・池内紀編集「ちいさな桃源郷」(幻戯書房)所収より)

ここで秩父事件について詳細に語ることはできないが、参考に、「困民党」が掲げた軍律および目標(「秩父事件研究顕彰協議会」ホームページより)と中国人民解放軍の前身である「八路軍」の有名な「三大紀律八項注意」(フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」より)を掲げておく。毛沢東による人民戦争理論(「点化した敵軍を、人民の海のなかに埋葬する」)に基づく軍隊の軍律が、その精神において「困民党」のそれと相似していることは興味深い。おそらくこれは単なる偶然ではないだろう。

★困民党軍律5ヶ条★
第1条.私ニ金円ヲ掠奪スル者ハ斬ニ処ス
第2条.女色ヲ侵ス者ハ斬
第3条.酒宴ヲナシタル者ハ斬
第4条.私ノ遺恨ヲ以テ放火ソノ他乱暴ヲナシタル者ハ斬
第5条.指揮官ノ命令ニ違反シ私ニ事ヲナシタル者ハ斬
★困民党の目標★
一.高利貸のため身代を傾ける者多しよって債主に迫り10カ年据置40カ年賦に延期を乞うこと
一.学校費を省く為3カ年間休校を県庁に迫ること
一.雑収税の減少を内務省に迫ること
一.村費の減少を村吏に迫ること

三大紀律:
一切行動聴指揮(一切、指揮に従って行動せよ);
不拿群衆一針一線(民衆の物は針1本、糸1筋も盗るな);
一切繳獲要帰公(獲得したものはすべて中央に提出せよ)。
八項注意:
説話和気(話し方は丁寧に);
買売公平(売買はごまかしなく);
借東西要還(借りたものは返せ);
損壊東西要賠償(壊したものは弁償しろ);
不打人罵人(人を罵るな);
不損壊荘稼(民衆の家や畑を荒らすな);
不調戯婦女(婦女をからかうな);
不虐待俘虜(捕虜を虐待するな)。


田代栄助(総理)


井上傳蔵(会計長)

ここにも「忘れられた日本人」がいる。秩父困民党総裁、田代栄作(1834年(天保5年)~1885年(明治18年))、同会計長、井上傳蔵(1854年(安政元年)~1917年(大正7年))。明治維新以来初めての民意による政権交代が実現した今、こうした史実を振り返ることもムダではなかろう、と思う。

秩父事件研究顕彰協議会
井上幸治著「秩父事件―自由民権期の農民蜂起」(中公新書)
中澤市朗著「自由民権の民衆像」(新日本新書)
秩父事件研究顕彰協議会編集「秩父事件―圧制ヲ変ジテ自由ノ世界ヲ」(新日本出版社)
秩父事件研究顕彰協議会編集「ガイドブック秩父事件」(新日本Guide Book)
浅見好夫著「秩父事件史」(言叢社)
井出孫六著「峠の廃道―秩父困民党紀行」(平凡社ライブラリー)
井出孫六著「秩父困民党群像」(新人物往来社)
池内紀編集「ちいさな桃源郷」(幻戯書房)                              


2009-11-02

NHKスペシャル『証言ドキュメント・永田町・権力の興亡』 

「NHKスペシャル『証言ドキュメント/永田町・権力の興亡』」(全3回)が面白い。

小沢を中心にした政局の裏話が聞ける。あの時どうした、なぜそうしたのかが当事者の生々しい証言で聞けるのも政権交代がなった今となってはいささかほろ苦さが漂う。


第1回は「16年前の政権交代」。自民党の存在理由がよく分かった。「権力欲」だけの政権にいることだけが自己目的化した「頭空っぽ」政党の凄まじい執念。細川政権が短命に終わって、それから16年。その後の「失われた10年」がこうして始まったのかと思うと感慨が深い。小沢の「細川政権が後一年続けば自民党は持たなかった。」という証言に悔しさがにじみ出ていた。「頭空っぽ」連中の空白の16年が如何に日本を没落させたか。この罪過は重い。

それにしても小沢の終始一貫した思想と行動はさすがに筋金入りだ。稀に見る政治家であることは間違いない。「政治の一面は権力闘争であることは否定できない。しかし、それがどのような目的のためなのかが問題だ。」という彼の政治姿勢に感嘆する。対する自民党の目的のない単なる権力闘争への執念が如何に無益なものだったか。その対比が鮮やかである。

第2回は、1996~2000年。日本が没落していくさまが語られることになろう。これを招いた無能は政治屋連中の右往左往する虚しい姿とともに。

戦争犯罪人ブッシュの来日に抗議する!

戦争犯罪人ブッシュの来日と日本シリーズ始球式参加に断固反対する!


大津留公彦氏の呼びかけに賛同し、加藤良三プロ野球コミッショナーおよび新井貴浩日本プロ野球選手会長宛に抗議のメールを送付しました。

加藤良三プロ野球コミッショナー殿
偽りの言いがかりでイラクやアフガニスタンに戦争を仕掛け、多くの民衆を殺戮した米国の元大統領某が日本を訪れ、こともあろうに衆人環視の中で日本シリーズの始球式を行なうと報道されています。事実であれば破廉恥極まりない愚行であります。コミッショナー殿、後世に愚行を行なったという悪名を残すことのないよう即刻中止してください。善良な野球ファンあっての野球界であることを今一度再考されますよう。イラクおよびアフガニスタンの犠牲者と国民とともにお願いします。それが日本のプロ野球のみならず日本国の名誉を守ることにもなると思います。
一野球ファンより

日本プロ野球選手会会長 新井貴浩殿
偽りの言いがかりでイラクやアフガニスタンに戦争を仕掛け、多くの民衆を殺戮した米国の元大統領が日本を訪れ、こともあろうに衆人環視の中で日本シリーズの始球式を行なうと報道されています。事実であれば破廉恥極まりない愚行であります。選手会として、このような愚行を行なわないようコミッショナー宛に早急に要求してください。善良な野球ファンあっての野球界であることを今一度再考いただき、誠実な行動をお願いします。イラクおよびアフガニスタンの犠牲者と国民とともにお願いします。それが日本のプロ野球のみならず日本国の名誉を守ることにもなると思います。
一野球ファンより

多くのブログが反対している。抗議の声を挙げよう!

日本シリーズの始球式へ戦争犯罪人ブッシュが来日することに断固反対する!

米国のポチか、それとも・・・

  

現代日本の「奇妙な風景」(Shinya talkより)

久しぶりに藤原新也のブログを読んでいると、ある意味で現代日本を象徴する「奇妙な風景」を描いた文章に出会った。記録として引用しておく。


2009/10/08(Thu) 世界の果てのご乱交

先ごろバリ島のクタで日本女性がポリスを偽装する男にホテルから連れ出され、殺されるという事件があった。
ポリスと名乗っても警戒してついて行かない方がいいなど、現地の事情を知らないテレビのコメンテーターはチンプンカンプンなコメントを吐いていたが、私が知る限り、このバリのクタは世界でもっとも日本女性が醜態を曝している場所である。

事件に巻き込まれた件の女性はおそらくそうではないと思うが、現地には南特有の明るいチョイ悪な10代から20代のビーチボーイ、ストリートボーイが大量にたむろしていて、その子たちとの遊びを目的にクタを訪れる日本女性という構図がずいぶん前から出来上がっている。  

早い話が逆買春である。
買春と言っても為替レートの差が大きいから現地にいる間はお友達になったボーイの食事代やお小遣いの面倒はいっさい女性側が持ち、きわめて安上がりに旅行中は1人や2人のボーイを囲うことができるわけだ。当然その遊びの中には性交渉も含まれる。

これらのボーイはつき合って見ると悪気のないただのガキだが、日本に今繁殖している植物的青年とは異なり、それなりの男の魅力を発散してもいる。
彼らは一様に手帳を持っていて、その中を見てみると日本女性の名簿がずらりと並ぶ。
20人や30人は当たり前、中には100人以上の”顧客名簿”を有するつわものもいる。
マメな者は年齢までしっかり書いており、20代は非常に少なく、大体30代前半から中半の女性が圧倒的に多い。
その中に日本の年増の有名歌手の名があって驚いたのだが(本名の横に名前を記していた)まさかと思って色々と問いただしてみると、どうも非常に信憑性が高いと言えた。

名簿化するということはようするに彼女たち定期的にクタに来て遊んでいるということであり、実際「来週の何日には○○ちゃんが来る」などさまざまなローテーションを組んでいるのである。

私が泊まっていた中庭のある安宿にも数人の日本女性が単身で泊まっていて、朝っぱらからホテルのボーイが「○○ちゃーん○○○○しょうよ!」と日本語であられもない卑猥な言葉の大きな声を出して私の部屋の前を通り過ぎて行こうとしたものだから、さすがの自分も怒り心頭に達して部屋から出て行ってむなぐらを掴んだこともあった。
事後その少年に対する怒りは、こういった乱交を朝っぱらから受け入れている日本女性が無数に当地にいるという後味の悪るさに変わったものだ。

それではクタではそういったあらゆる国の30代の女性がストリートボーイたちとの乱交に勤しんでいるかというとそうではなく、他の国の女性でそういう遊びを目的に訪れているという風景は見当たらなかった。

日本女性だけがストリートボーイたちの手帳の顧客名簿に列記されるというこの特殊な情景をどのように解釈すればいいのか、いまだに解き明かしたくはない謎である。


2009/10/11(Sun) 性の問題は誤解が生じやすい

「webdice TOPICS」というサイトで先の私のバリに関するブログが以下のように報じられていると私の知り合いからメールがあった。その出だしは以下のようなものだ。

「バリ島クタでの日本女性逆買収を嘆く藤原新也」

バリ島で警官を装った男に日本人女性が連れ出されて殺害された事件があった。

写真家の藤原新也がブログで日本人女性の逆売春に苦言を呈している。



今回のブログは誤解を生じやすい。

「嘆く」「苦言」という言葉を使っているが私は嘆いているのでも苦言を呈しているのでもない。ただ風景を語っているのだ。

こういった話は道徳論として曲解されやすい。

そこに男と女がいれば愛の感情が生じたりセックスが成立したり、あるいは愛がなくともセックスが成立することもある。 

また男が女を買うことが許され、女が男が買うことが許されないというのも不均衡な話である。

私が語っているのはその男女のまぐわいの「風景」の問題なのである。

少年のむなぐらをつかんだのは私の個人的な感情の問題なのであって、道徳の押し付けではない。しかしときに道徳論より、体感による行動の方がその風景(あるいはセックス)のあり方の美醜をはっきり見極めていることもある。後味が悪い、もまた体感である。苦言でも嘆きでもない。

そしてクタの風景を謎と私は書いているが、実は私にとって謎は大方解けている。

そのことはいずれ書くかもしれない。


2009/10/29(Thu) セブン・イレブンのホームレス化についての一考察

マンションの近くに数ヶ月前に出来たセブン・イレブン。

日常的にコンビニに行かないので朝のおにぎりを買うために数週間

に行った記憶がある。

昨日久しぶりに電池を買うために入ってレジに行ってギョッとした。

レジの若い子が着ているセブン・イレブン衣装の臙脂色の仕事着の全面がまるでホームレス状態に黒光りしているのだ。

ご承知のようにコンビニというのはクリーンシンドロームを地で行く清潔と明るさの権化であり、あたかもここを基点として都市環境のクリーニング化と明度の基準が出来たかのような存在。

セブン・イレブンもまたアメリカのあの根拠なき明るさと過度の清潔の使者でもある。

そういった空間でこのホームレス着を見た瞬間の衝撃度は計り知れないものがある。

ギョッとして他の店員の服にも目を走らせると、これもまたホームレス状態である。

だがレジに向かう離人症的無感動状態の客たちはこの異常事態にまったく気づかない。

疑問があればすぐ聞く課の課長である私は若い店長にこのセブン・イレブン着ホームレス化の実態についての質問を投げる。

「かわいそうに、あのレジの子の服黒光りしてるじゃない、なぜなの?」

「あっ、はい」

店長はうろたえながら言う。

「レジの横で油もの売ってますんで、どうしても汚れてしまうんです。すみません」

「いや僕は抗議をしてるんじゃなく、なぜなのかなぁって思っただけなんだ。疑問が解ければそれでいいんだけどセブン・イレブンの本部の方では十分な着替えを用意してくれないのかな」

「あっ、それ、ないんです。こういうの全部本部の方から買わなければならないんです」

というわけでフランチャイズ制という搾取システムのひとつの帰結がホームレス着ということになるわけである。

聞くところによると、経営は非常に厳しいらしい。

子孫の生活が厳しくとも、本体の方はマージンが一律に入ってくるので店が増えれば増えるほど儲かるという仕組みなわけだが、あなたの近くのコンビニのレジの可愛い子ちゃんのお洋服は、かくなるアメリカ型搾取構造の中で犠牲になり、泣き顔になっていないか検証してみるのも一興かと思うがどうだろう。

来るな!戦争犯罪人ブッシュ

日本シリーズの始球式へ戦争犯罪人ブッシュが来日することに断固反対する!

CIAエージェントの売国奴の画策だ。恥さらしにも程がある。
抗議行動が計画されている、反対の意志を表明しよう!

「戦犯ブッシュを裁く!11.3緊急アクション」(街宣&デモ)反戦と抵抗の祭 <フェスタ>09のブログ

2009年11月3日、ブッシュの始球式招待に抗議します "I never welcome you on November 3rd 2009, Mr. Bush !!" "Halte à la Busherie !!"

NO.1250 日本シリーズ 「戦争犯罪人」の始球式でマウンドを汚すべきではない!

ジョージ・ブッシュが始球式?

イヴ・モンタン : La butte rouge 赤い丘


2009-11-01

世間師と寅さん

今日は、いやに生暖かい風が吹いてます。北海道は逆に吹雪だそうです。豚インフルにはご注意。

さて、民俗学者の宮本常一さんの名著「忘れられた日本人」(岩波文庫)をまた読み直しています。今までに何回読んだことか。そのたびに新しい発見がある不思議が本なのです。



この小さな本を読んでいて感じるのは、私たちの「自己イメージ」が如何に偏っているかということです。端的にいってしまえば、私たちはいかに「官製」のイメージを刷り込まれているか。動物行動学における「刷り込み」ですね。現代日本では「個性」を大事になどといいますが、戦前、特に明治以前の人びとの方がよっぽど個性的だったのでは考えさせられます。

このなかで「世間師」と呼ばれる興味深い人びとが登場します。私の中では、彼らの存在は「男はつらいよ」の寅さん=車寅次郎と結びつくのですが、広く世間を渡り歩く「自由人」としてのイメージですね。

「世間師」というのは、西日本、特に山口県あたりでよく聞かれた言葉で、各地を旅し広い見聞を持ち、世間のことを良く知っているだけでなく、ある見識を持っていて、共同体に何か事ある時には良き相談相手となり、周囲の人に役立つ人だというのです。

例えば、「男はつらいよ/知床慕情」(第38作、1987年)。マドンナ・りん子(竹下景子)が「とらや」の面々と寅について話す場面から。









りん子「でもね、知床という土地は夏には昆布、秋は秋アジ、冬はスケソウダラ、季節季節にいろいろな人が全国から仕事をしに来るから、よその人が1ヶ月や2ヶ月滞在していてもちっとも不思議じゃないんですよ」 ⇒実際「世間師」のよく集まる土地というのがあるらしいのです。 

さくら「へえ~」
りん子「いえ、寅さんて、もともとそう言う疑問を抱かせない人なんです。つい昨日会ったばかりなのに、ずっと昔から一緒にいる人のような」
博「なれなれしいからな、兄さん」 ⇒他者との世間的な壁がない。いかなる職業、身分、境涯の人とでも分け隔てなく付き合うことができる。それでいて他者の気持ちに関係なく、いきなり土足でこころに入り込むようなまねは絶対しないのが寅さんです。これが「自由人=世間師」たる所以です。

りん子「自由なんですよ、考え方が。みんな言ってますよ、寅さんとしゃべっていると、あくせく働くのが嫌になるって…フフッ」 ⇒キーワードは「自由」。ものの考え方に世間的な意味でのしがらみがない。「価値自由」な存在。
おばちゃん「そういう悪影響を他人に与えるんですよ、あの男は」 ⇒あ~、やだやだっておいちゃんもよく言っています。そんな寅さんは世間から見れば「異人」なのです。
りん子「いえ、そうじゃないんです。寅さんは、あの、人生にはもっと楽しい事があるんじゃないかなって思わせてくれる人なんですよ」  
博「へえ、優しい見方ですね」

知床に滞在中、寅はなにかにつけ土地の人の相談にのっていました。


例えば、りん子の離婚問題について親子の関係を修復したり、原因を解説したり、船長(すまけい)の子ども問題に言及したり、りん子の親爺の順吉(三船敏郎)と「はまなす」のママ・悦子(淡路恵子)との恋の取り持ちをしたりと、大活躍でした。

「世間師」は広い世間の情報を伝えるだけでなく、その土地の問題解決の相談にのったりする役割を持っていたというから、まさに寅は世間師の資格があります。


この後、イソップ物語「アリとキリギリス」の話が続きます。

さくら「でもね、それも程度問題じゃないかしら。ほら、イソップにそんな話があったじゃない」
博「どんな?」

さくら「暑い夏に汗水たらして働くのがアリで、それをバカにして歌ばっかり歌っていたキリギリスが寒い冬になると凍えて死んでしまった話」 ⇒寅に対する代表的意見ですね。定住者で地道な暮らし方をする「とらや」の面々からはそう見えるんでしょうね。寅だって遊んでいるわけじゃないのですが。
りん子「あら?じゃあ寅さんがキリギリス?」 ⇒ちょっと不満そうですね。さくらや博たちなど世間の中にいる人間には、寅さんの本質がよく分かっていないのかも知れません。だからこそ寅さんは、彼ら「世間」に生きる人びとにとっては、軽蔑の対象であると同時に畏敬の対象でもあるのでしょう。 
さくら「そう、小学校のとき学校の先生にその話聞いてね、涙が出てしょうがなかったの、お兄ちゃんの事思い出して」 ⇒兄思いのさくら!涙もんです。寅に聞かせてやりたいねぇ。

博「キリギリスか…」 
りん子「…」 
おばちゃん「そういえばあの男、キュウリとナスビが大好きだもんねえ」 ⇒出ました!おあばちゃんのボケが! 

因みに、最近の若者たちは「アリとキリギリス」の話をこう解釈しているのだそうです。 

「食べ物をしっかり貯えたアリは、ずっと今まで働いてばかりいたので、唄も歌えないし楽器も演奏できない。一方歌を歌いながら楽器を演奏してばかりいたキリギリスは、冬の食べ物を全く貯えていない。それで、アリたちはキリギリスに唄や楽器を演奏してもらい、その代わりに食べ物をそのたびに分け与え、アリはアリで心が潤って満足し、キリギリスも飢え死にしなくてすんだ、ということだ。」

え~っ!のけぞっちゃうますね。変に功利的というか。「飢える」ということのリアリティ無き現代ゆえか。食糧は外国から輸入すれはよい、食糧自給率が40%でも不安を覚えない現代日本ゆえか。「相互扶助」的な考え方で現代的だと評価する向きもあるようですが。古いのかしら、私は?寓話も時代の移り変わりで、その解釈も変わっていくということでしょうか。成熟社会の訪れを示しているのでしょうか? サービス産業化の進んだ社会だからこそこんな考え方がありえるのでは? しかし待てよ。

寅はおそらくキリギリスの生き方には賛成しないんじゃないでしょうか。やはり博のようないわゆる世間的に「まともな暮らし」に憧れているわけだから。しかし一方で、寅さんの意志とは関係なく、その存在そのものは現代的な意味でのキリギリスではないかとも思うのです。寅さんにしても「世間師」にしても漂泊していますから、定住する世間から見れば「まともな暮らし」には見えないのでしょう。しかし彼らは彼らなりに生きるためにちゃんと仕事はしています。それよりも彼らの存在は、世間の外に生きていることそのものに意義があるのではないでしょうか。世間の生き方や価値観から自由な存在として、また世間内と世間外(=異界)との境界を自由に行き来できる存在として、彼らにはそれなりの存在価値がある。その意味で私は、現在日本の閉塞状況が、この「異界」の縮小・消滅(=全体主義化、管理社会化、没個性化、非人間化!、カフカ的不条理化)とそれに伴って寅さんや世間師などの「異人」が存在しえなくなったことと深く関係しているのはないかと密かに疑っているのです。

 

民主党の公約(メディア改革「政策Index2009」)を注視する

民主党の「政策Index2009」というマニフェストの基になるべき政策集に、「メディア改革」として掲げられている内容でもし実現するとまさに「革命」的なことが書かれている。これが実行されるのかどうかをこれから注視していきたい。

1.通信・放送委員会(日本版FCC)の設置
通信・放送行政を総務省から切り離し、独立性の高い独立行政委員会として通信・放送委員会(日本版FCC)を設置し、通信・放送行政を移します。これにより、国家権力を監視する役割を持つ放送局を国家権力が監督するという矛盾を解消するとともに、放送に対する国の恣意的な介入を排除します。
また、技術の進展を阻害しないよう通信・放送分野の規制部門を同じ独立行政委員会に移し、事前規制から事後規制への転換を図ります。
さらに、通信・放送の融合や連携サービスの発展による国民の利益の向上、そしてわが国の情報通信技術(ICT)産業の国際展開を図るため、現行の情報通信にかかる法体系や規制のあり方などを抜本的に見直していきます。

風小僧注)現在は総務省(戦前は、内務省、小林多喜二を虐殺した悪名高い特高警察の親玉)の管轄。現在の放送局が御用メディアたる所以。それを総務省から引っ剥がす、これ革命的。堀口総務相が設置を表明している。(日本版FCC「通信・放送委員会」11年に法案提出へ

2.通信・放送行政の改革
近年の技術革新により通信と放送の融合が進展しており、既存の通信・放送に関する法体系の総合的な見直しが課題となっています。現代の通信・放送の融合時代に対応した法制のあり方を検討します。
同時に、多様なメディアが存在する現状にかんがみ、表現の多様性を確保するために、クロスメディア所有(同一の者が新聞・テレビ・ラジオなど複数のメディアを所有すること)の是非も含めたマスメディア集中排除原則のあり方を検討します。

風小僧注)クロスオーナーシップ(=クロスメディア所有)とは、新聞社が放送業に資本参加するなど、特定資本が多数のメディアを傘下にして影響を及ぼすことを言う。先進国で認められている国は日本のみ。メディアの集中を排除し、メディア間の相互批判を容易にすることで、結果として御用メディア化を防止し、健全なメディア・ジャーナリズムが育成されることが期待される。これもとっても重要で、民主主義の条件である「国民の知る権利」にとって決定的な意味がある。小沢秘書問題への御用メディア一体となった検察による「リーク情報」垂れ流しは記憶に新しい。これについてはまだ。

メディア法、憲法裁判所が事実上の「有効」決定

風小僧注)さらに、これはマスゴミがまったく報道しないが、民主党政権ができれば、記者会見は今までのように「記者クラブ」という閉鎖的な集団から、原則として全てのメディアに開放するとしている。現に今も開放している。

「記者クラブとは、首相官邸、省庁、地方自治体、地方公共団体、警察、業界団体などの組織に設置された記者室を取材拠点にしている、特定の報道機関の記者が構成する組織のこと。
記者室を設置している各団体から独占的に情報提供を受けることで知られる。記者室の空間及び運営費用は、原則として各団体が負担・提供し、記者クラブが排他的に運営を行う。同種の組織は国外では一般的でないため、たとえば英語ではkisha clubと表記する。日本における報道の閉鎖性の象徴として、内外から批判されている。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)」

風小僧注)所謂「大本営発表」のように、政権に都合のよい情報しか国民に伝えない手段として、政権側に利用されてきた。世界のもの笑いの対象だったもの。大いに歓迎する。無能な「御用記者」を用済みにするもので画期的なことである。

上記の三つ、すなわち、①通信・放送委員会(日本版FCC)の設置 ②クロスオーナーシップの禁止 ③記者会見の記者クラブからの開放、これが実現すると日本のメディア環境は激変し、やっと日本国も「開発独裁国家」から先進「民主主義国家」のレベルに達することになる。ただし、実現できればだけど。というのは、既得権益者の激烈な抵抗が予想されるから。これができれば民主党政権は本格政権になったといえる、というぐらい困難だけれども最重要な政策なのである。まさに「革命」である。今後に大いに期待したいところ。

参考
大手メディアが決して報じない、「メディア改革」という重要政策の中身