「NHKスペシャル『証言ドキュメント/永田町・権力の興亡』」(全3回)が面白い。
小沢を中心にした政局の裏話が聞ける。あの時どうした、なぜそうしたのかが当事者の生々しい証言で聞けるのも政権交代がなった今となってはいささかほろ苦さが漂う。
第1回は「16年前の政権交代」。自民党の存在理由がよく分かった。「権力欲」だけの政権にいることだけが自己目的化した「頭空っぽ」政党の凄まじい執念。細川政権が短命に終わって、それから16年。その後の「失われた10年」がこうして始まったのかと思うと感慨が深い。小沢の「細川政権が後一年続けば自民党は持たなかった。」という証言に悔しさがにじみ出ていた。「頭空っぽ」連中の空白の16年が如何に日本を没落させたか。この罪過は重い。
それにしても小沢の終始一貫した思想と行動はさすがに筋金入りだ。稀に見る政治家であることは間違いない。「政治の一面は権力闘争であることは否定できない。しかし、それがどのような目的のためなのかが問題だ。」という彼の政治姿勢に感嘆する。対する自民党の目的のない単なる権力闘争への執念が如何に無益なものだったか。その対比が鮮やかである。
第2回は、1996~2000年。日本が没落していくさまが語られることになろう。これを招いた無能は政治屋連中の右往左往する虚しい姿とともに。