2010-11-03

料理人ジェイミー・オリヴァーJamie Oliverの冒険

Jamie Oliver
ジェイミー・オリヴァー(Jamie Oliver, 1975年-)という英国の有名な料理人がいる。彼が英国の学校給食に挑んだドキュメンタリー・シリーズ(ジェイミー・オリヴァーの給食革命!Jamie's School Dinners)を見た。民営化によって恐ろしいジャンク・フードに犯された給食の実態に愕然することから始まる。調理師との軋轢や子どもたちの拒否反応に四苦八苦、失敗を繰り返しながら改善に孤軍奮闘する様を記録したフィルム。


凄いの一言。給食の酷さと彼のエネルギーに。ジャンク・フードの怖さはそれに舌が「洗脳」されると他のものを受け付けなくなること。どっかの国民が「従米」に「洗脳」されている事態を想起してしまった。中国の子どもをマクドナルドなんかのジャンク・フード屋が「洗脳」し始めている。


もう一つ、ジェイミーが本物を食べさせることへの情熱に頭がさがる。子どもたちと実際に畑に行き、野菜を収穫し、自分たちで料理して食べるという過程を通じて、野菜を受け付けなかった子どもがアスパラガスが美味しいと食べるようになる瞬間の感動。

しかしそれだけではない、それを子どもが美味しいと食べてくれたときの調理師の喜び!それまでは出来合いのジャンク・フードをただ暖めていただけだった彼女たちが料理人としての本当の喜びを味わうことで改善へのモチベーションを高めるジェイミーの努力に敬服。こんなよい番組作りに努力するよう、マスゴミを「改善」しなければならない日本の現実の壁の高さに今一度愕然としている


WOWOWでの視聴だが、他にイタリアの食文化に触れた同じシリーズ(ジェイミー・オリヴァーのイタリアに魅せられてJamie's Great Escape)も放送している。これも面白い。食材の豊富さの違いと食文化の違いの相克と和解が見られる。異文化接触のケースとしても興味津々の内容だった。相変わらずチャレンジ精神旺盛なジェイミーの姿勢に感服した次第。因みに、食材豊富なイタリアはシチリアにもマクドナルドが進出しているようだが、地元には見向きをされていないという。慶賀。

まだ、シリーズは続く。乞うご期待だ。


本シリーズの動画をネットで視聴できるようだ。英語だが。