天皇制もそろそろ考えた方がいいかも。社会学者の宮台真司氏などの「保守主義」者は「天皇」にぞっこんですが。いつも卓見に感心することの多い御仁だけに、その点で加藤氏や私、あなたと意見を異にしているようです。「小」天皇制が社会の隅々にまで浸透しているのがシステムとしての「天皇制」の特徴ですね。勘違い「天皇」がゴマンといる社会に住んでいるわけです。例えば、○○学会など。つまらん偽「権威」が「進歩」を遅らせている。その面では、米国はクリアー。実力があればまっとうな「権威」になれる。逆に、「定年」もないわけです。その点をどう考えているのかね。
今面白い本を読んでいる。坂野潤治・大野健一著「明治維新1958-1981」(講談社現代新書2031)。本論とは余り関係ないけど、日本はかつて「経済一流、政治三流」と言われた、今日の日本は「経済二流、政治二流」になった、と。なるほど、経済は中国や新興国にいずれ追い抜かれる運命か、また、曲りなりに「政権交代」を果たしたから、まあ、一流とまではいかないが、「二流」には格上げしても、といった気分なのだろうね。政治が「三流」のまま、経済だけ「一流」なんておめでたい話はどこにもないわなぁ。ちょっとは政治がましにならんと、経済も沈没するっていう切羽詰った危機感からだろう。問題は、間に合うかどうか、だけどね。スピード感の問題は大きい。政治主導を確実にしておかないと、「悪徳ペンタゴン」の「反革命」が改革のスピードが致命的な遅れにしてしまうことが心配される。温暖化対策=新たな経済構造の創出もそう、官僚機構の改革による地域主権への移行もそう。「特高」くんだりが、国民に選挙された「国会議員」より「強力な権限」を持っていることの民主主義体制としての「矛盾」が露になったわけでしょう。方向としては逆戻りは不可能だろう、しかし、なんといってもスピードの問題が大きい。そこが肝心なところだね。
スピード感の問題をいったけど、例えば明治革命でさえ、変革の少なくともその前提条件が揃うのに、前記の書物によると、権力移行=維新(1967)から少なくとも14,5年掛かっている。いくら世の中の進展が早いといっても、半年やそこらでできるわけがない、というもの現実的な見方だろうなぁ。まぁ後三年で目鼻をつける気でいればいいんとちゃうか。その間に「反革命勢力」もどっかにいっちゃってるだろうぜ。手始めに「自滅党」が木っ端微塵に分裂しそうだしね。後に残るのは、弱小政党の有象無象だろう。ゆっくり料理するさね。民主党内のお馬鹿=抵抗勢力=無能野郎もあぶり出されるだろうしね。
小沢を起訴出来なかったのが相当悔しいらしく、相も変らず小沢憎しの報道である。そうですね。カスゴミは「悪徳ペンタゴン」の一角。それも先は見えている。政権交代もあるが、ネットの大波は既存のメディアを直撃している。ラジオは完全に焼け野原、完全に舵をきった。ネット同時配信に踏み切った。番組内容も、検察批判はするは、記者クラブ問題を取り上げるは、正常化にまっしぐらって感じ。遅れてるんのが大新聞と地上波放送。これも時間の問題。最後の悪あがきをしている。ミノもギャラ下げられてショックだとか。それからBS,CS放送がこれまた必死。例の三井環さんをゲストに呼んで話をさせたりしている。おバカは、大新聞と地上波連中。要するにCIA御用達連中だわな。包囲網ができつつあるな。先の三井さんの番組なんか、ネットで配信されてるぐらい。また、視聴者からのTV局への抗議やスポンサーへの抗議がボディーブローのように効いてくるだろう。新聞解約、TV広告会社への不買運動がネット上で展開されだしているのも面白い動き。広告会社もいつまでネット世論を敵にまわせるかかどうかね。興味深い問題だね。この連中、へたに「不動産などの資産」なんかをもっているのが災いして自己変革が阻害されているらしい。それだけ最後のダメージが大きくなるって寸法だわ。お気の毒なこった。これがわたしの客観情勢分析。
それから、そうそう、さっきの「明治維新」に面白い記事が載っている。明治革命を成り立たせた前提条件としての「江戸」文明の近代的要素はもちろんだけど、しかし、その一つの江戸期の商業資本で幕末・明治に生き残った「サバイバル率」が面白い。1849年当時の「資産家リスト」231家の内、幕末の1864年では、サバイバル率44%。ところが、1888年(明治21年)には、15%!1902年(明治35年)には、何と9%だってさ。それだけ産業の新陳代謝が激しかったわけだ。それを今と比較するのも一興かと。既存の産業に投資しても新興国に追いつき追い越されるに決まってる。これからの産業に投資しないとどうしよもない。その大きな一つが「環境関連産業」だし、「福祉関連産業」だろう。さらに、インフラとしての「ネット」社会の拡充だろう。「Twitter」をやるな!なんて言ってる「ママチャリ谷垣」やゴミ売、日テレ、環境政策への抵抗勢力電事連や大企業労組に未来はない!
「明治維新」読了。つくづく幕末の幕府政権の体たらくは「自滅党」の有様に酷似している。さらに驚くのは、「藩」と「藩校や寺子屋」の人材育成能力の高さ!藩校には士族以外からも優秀な学生を受け入れていたという。平等な人材発掘、育成の思想があるなぁ。この本では「インキュベーター incubator 孵化(ふか)器、養育器、培養器」と言っている。むしろ現代の方が、教育面の格差が広がり、人材発掘・育成機能が劣化しているのでは。民主党政権がこれを是正しようとしているのは、正しい。因みに、明治初期の小学校は、藩校や寺子屋をそのまま当てたらしい。さらに、民間の情報ネットワーク(=風説留ふうせつどめ)の凄さ!今でいう「ネット」だよ、まさに。歴史に学ぶべし、だね。